(原題:Harry Potter and The Order of The Phoenix)
----この原作って、映画化しにくいのでは?って心配していたよね。
観てみてどうだった?
「ぼくが最も気にしていたのは
クライマックスの魔法省のシーン。
そこで描かれている
“予言の間”での戦いを映像化するのは至難の業と思ったわけだ。
まあ、これはぼくの読解力不足かも知れないけどね。
ところが、無数の予言が保管された部屋にダンプルドア軍団6人が到着してからの一連の流れ。
ルシウスとハリー、ベラトリックスとシリウス、ダンプルドアとベラトリックス----。
とりわけダンプルドアとヴォルデモートの戦いは
火、水、砂などの元素を総動員。
一瞬の息をつく暇もない。
全編、ダークに統一されたこの暗黒物語の総決算と言う感じだ」
----ダーク?暗黒物語?
『ハリポタ』って、そんなお話だったっけ?
「うん。前作『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』でセドリックの死に直面し、
悪と戦いながらもまだどこかイノセンスでいられた子供の時間を終えたハリーたち。
この『不死鳥の騎士団』では、
その『炎のゴブレット』に輪をかけてダークになっていく。
まず、冒頭からハリーの受難が描かれる。
人間界に死喰い人が出現。
自分ばかりかダドリー・ダーズリーまでも襲ったことから
ハリーは彼を救うべく魔法を行使。
しかしそのことでホグワーツを退学になってしまうんだ----。
と、話し始めたらきりがないので止めておくけど、
魔法省の尋問会を経て復学した彼を
周囲は疑いの目で見る」
----どういうこと?
「ヴォルデモートが復活してセドリックを殺したと言うハリーの主張は嘘だと言うんだね。
日刊予言者新聞もハリーを糾弾。
そんな中、闇の魔術に対する防衛術の新任教師としてやってきた
ドローレス・アンブリッジがホグワーツを魔法省の支配下に置こうとする。
このあたりの描き方は管理教育が進むどこぞの国を思い出したね」
----あらら。
ところでドローレスはだれがやってるの?
「『ヴェラ・ドレイク』のイメルダ・スタウントン。
いやあ、これはお見事だね。
いつも人を小馬鹿にしたような笑みを浮かべ、
猫なで声(ちょっと違うか)で話しかける。
そうそう、猫と言えば彼女の部屋に飾られている絵皿には猫。
『ハリポタ』の世界だから、もちろんそれらは動き回る」
----え~っ、また猫が悪いイメージで使われている。
まったく、向こうの映画は…。
「まあまあ押さえて押さえて。
それはともかく、このイメルダ・スタウントンの演技は楽しい。
こういうのにオスカーあげてもいいんじゃないかな。
まずありえないけど…。
着ている服はいつもピンク。
これが権力が大きくなるにつれて
同じピンクでもだんだんとケバくなっていくんだ。
それにしても今回は女性陣が強烈。
悪女ベラトリックスには、もうこの人しかいないヘレナ・ボナム=カーター。
その異様なメイクとエキセントリックな演技は
ティム・バートンの世界での彼女を思い出す。
あと、ルーナ・ラブグッドに扮している新人イバナ・リンチも
オーディションをやって選んだかいがあったって感じ。
病的な個性で周囲の生徒たちを圧倒。
考えてみれば、このエピソードでは
それまで“いい子ちゃん”だったハーマイオニーがアンブリッジに反旗を翻し、
ダンプルドア軍団結成の要因を作るし、
ハリーのガールフレンド、チョウ・チャンも決定的な役割を果たす。
ある意味、女性が目立った映画だね。
さらに“禁じられた森”の巨人グロウプやケンタウルスを始め、
空を飛ぶセストラルなど、
原作に登場するさまざまなクリーチャーがいっぱい出てきて飽きさせない」
----じゃあ、原作ファンも大満足?
「いや、そう言い切るのは早計だね。
たとえば、シリウス・ブラックの生家。
その名もクリーチャーがそこでなぜぼやいているのかなど、
原作を読んでいないと分からないし、
実際、物語にあまり大きく絡むこともない。
また、ロングボトムはあまりにもあっさりと“必要の部屋”を見つけてしまう」
----ニャに言ってるかまったく分からないよ(笑)。
「そうだよね(笑)。これは第一作『賢者の石』のときからのぼくの持論なんだけど、
このシリーズは大ベストセラー。
すでにみんな原作を読んでいることが前提となっている。
だから、形だけでもいろんなエピソードやクリーチャーを出そうとしたと言うことじゃないかな。
いままでにもエピソードを丸まる割愛してファンがガッカリなんてことが
しばしばあったし…。
でも、次作『謎のプリンス』は大変だな。
クライマックスはもっともっと比較にならないほどダーク。
どんな風に映像化するんだろう?」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「このシリーズはいつも目ぱっちりニャ」
※『ハリポタ』はいつも待ちどおしい度
人気blogランキングもよろしく
☆「CINEMA INDEX」☆「ラムの大通り」タイトル索引
(他のタイトルはこちらをクリック→)
※画像はアメリカ ・オフィシャル壁紙より。
----この原作って、映画化しにくいのでは?って心配していたよね。
観てみてどうだった?
「ぼくが最も気にしていたのは
クライマックスの魔法省のシーン。
そこで描かれている
“予言の間”での戦いを映像化するのは至難の業と思ったわけだ。
まあ、これはぼくの読解力不足かも知れないけどね。
ところが、無数の予言が保管された部屋にダンプルドア軍団6人が到着してからの一連の流れ。
ルシウスとハリー、ベラトリックスとシリウス、ダンプルドアとベラトリックス----。
とりわけダンプルドアとヴォルデモートの戦いは
火、水、砂などの元素を総動員。
一瞬の息をつく暇もない。
全編、ダークに統一されたこの暗黒物語の総決算と言う感じだ」
----ダーク?暗黒物語?
『ハリポタ』って、そんなお話だったっけ?
「うん。前作『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』でセドリックの死に直面し、
悪と戦いながらもまだどこかイノセンスでいられた子供の時間を終えたハリーたち。
この『不死鳥の騎士団』では、
その『炎のゴブレット』に輪をかけてダークになっていく。
まず、冒頭からハリーの受難が描かれる。
人間界に死喰い人が出現。
自分ばかりかダドリー・ダーズリーまでも襲ったことから
ハリーは彼を救うべく魔法を行使。
しかしそのことでホグワーツを退学になってしまうんだ----。
と、話し始めたらきりがないので止めておくけど、
魔法省の尋問会を経て復学した彼を
周囲は疑いの目で見る」
----どういうこと?
「ヴォルデモートが復活してセドリックを殺したと言うハリーの主張は嘘だと言うんだね。
日刊予言者新聞もハリーを糾弾。
そんな中、闇の魔術に対する防衛術の新任教師としてやってきた
ドローレス・アンブリッジがホグワーツを魔法省の支配下に置こうとする。
このあたりの描き方は管理教育が進むどこぞの国を思い出したね」
----あらら。
ところでドローレスはだれがやってるの?
「『ヴェラ・ドレイク』のイメルダ・スタウントン。
いやあ、これはお見事だね。
いつも人を小馬鹿にしたような笑みを浮かべ、
猫なで声(ちょっと違うか)で話しかける。
そうそう、猫と言えば彼女の部屋に飾られている絵皿には猫。
『ハリポタ』の世界だから、もちろんそれらは動き回る」
----え~っ、また猫が悪いイメージで使われている。
まったく、向こうの映画は…。
「まあまあ押さえて押さえて。
それはともかく、このイメルダ・スタウントンの演技は楽しい。
こういうのにオスカーあげてもいいんじゃないかな。
まずありえないけど…。
着ている服はいつもピンク。
これが権力が大きくなるにつれて
同じピンクでもだんだんとケバくなっていくんだ。
それにしても今回は女性陣が強烈。
悪女ベラトリックスには、もうこの人しかいないヘレナ・ボナム=カーター。
その異様なメイクとエキセントリックな演技は
ティム・バートンの世界での彼女を思い出す。
あと、ルーナ・ラブグッドに扮している新人イバナ・リンチも
オーディションをやって選んだかいがあったって感じ。
病的な個性で周囲の生徒たちを圧倒。
考えてみれば、このエピソードでは
それまで“いい子ちゃん”だったハーマイオニーがアンブリッジに反旗を翻し、
ダンプルドア軍団結成の要因を作るし、
ハリーのガールフレンド、チョウ・チャンも決定的な役割を果たす。
ある意味、女性が目立った映画だね。
さらに“禁じられた森”の巨人グロウプやケンタウルスを始め、
空を飛ぶセストラルなど、
原作に登場するさまざまなクリーチャーがいっぱい出てきて飽きさせない」
----じゃあ、原作ファンも大満足?
「いや、そう言い切るのは早計だね。
たとえば、シリウス・ブラックの生家。
その名もクリーチャーがそこでなぜぼやいているのかなど、
原作を読んでいないと分からないし、
実際、物語にあまり大きく絡むこともない。
また、ロングボトムはあまりにもあっさりと“必要の部屋”を見つけてしまう」
----ニャに言ってるかまったく分からないよ(笑)。
「そうだよね(笑)。これは第一作『賢者の石』のときからのぼくの持論なんだけど、
このシリーズは大ベストセラー。
すでにみんな原作を読んでいることが前提となっている。
だから、形だけでもいろんなエピソードやクリーチャーを出そうとしたと言うことじゃないかな。
いままでにもエピソードを丸まる割愛してファンがガッカリなんてことが
しばしばあったし…。
でも、次作『謎のプリンス』は大変だな。
クライマックスはもっともっと比較にならないほどダーク。
どんな風に映像化するんだろう?」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「このシリーズはいつも目ぱっちりニャ」
※『ハリポタ』はいつも待ちどおしい度
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※画像はアメリカ ・オフィシャル壁紙より。
いや原作ファンですけど、満足でした。
あれくらいの端折り方なら納得できますね、よくぞ2時間半でここまで魅せてくれたかと思いました。
今回、短かったですね。
あの長大な物語をよくぞここまでまとめたものと感心。
ただ、いくつか
次につながるのか?と、
不安になったシーンはありましたが…。
どうぞよろしく~~!!!
イバナ・リンチ。かわいかったですね。
原作のルーナ・ラブグッドが
こんなキュートな形で出てくるとは
夢にも思いませんでした。
これ、子供には重過ぎるかもしれませんね。
物語的には過渡期という感じですが、最後の二作への橋渡しと考えるとこれで良いのかもしれません。
完成度は高いとおもいました。
ところで、8月5日に私の友人がプロデュースした映画の完成披露試写があるのですが、えいさんを御招待してもいいでしょうか?
私はスタッフではないのですが、贔屓目無しで素晴しい作品だと思いますから、日ごろお世話になっているブロガーの皆さんに観ていただきたいのです。
もしご都合がよろしければ、私のブログの管理人メールからご連絡いただければと思います。
えいさんとは是非一度お会いしてみたいと思っているのですが、さすがに私も同じ映画を二度観てくださいというのはちょっと・・・(汗
しかも素晴しく的確な評を書かれていて、こちらの評をスタッフが読んだらとても喜ぶと思います。
お騒がせいたしました。
いよいよ『ハリポタ』最新作発売ですね。
あ~。早く読みたいです。
試写会のご招待ありがとうございます。
ぼくがすでに観ている映画って、なにかなと
自分で検索してみました。
最初は『キャプテン』か『黒帯』と思ったのですが、
8月5日の試写会と言うことで
あ~と、思い当たりました。
先日、プレスも届きました。
夏休みにピッタリの映画だと思います。
公開が楽しみですね。
魔女といえば黒猫のイメージがありますが、
長毛系が多かったような。
もはやお子様映画とはいえないダークさでしたが、
ヴォルデモートとの対決シーンは見応えありました。
ルーナ、独特の雰囲気でしたね。
今後が楽しみです。
あの絵皿は原作にあったのかな?
ちょっと思い出せないのですが、
どうもイギリスでは孤独な女性と猫を結びつける嫌いがありますね。
それにしても最終巻が読みたい。
英語力のなさが
いまにして悔やまれます。