(原題:Gangster Squad)
----この映画、もうすぐ(5月3日)公開だよね。
ギリギリ、最後の試写に間に合ったってわけ?
「うん。
ある直感が働いて、
これはイケるんじゃないかと…」
----で、それは間違っていなかった…。
「そういうこと。
物語は一言で要約できちゃう。
汚職にまみれた政警官や政治家ともつながっている
ギャングのボス、ミッキー・コーエン(ショーン・ペン)。
彼とその組織をぶっ潰すため、
パーカー市警本部長(ニック・ノルティ)は、
ジョン・オマラ巡査部長(ジョシュ・ブロ-リン)に
極秘部隊の結成を命じる。
彼らは素性を隠し、
ギャング以上のヤバい集団で実力行使に出る!」
----さすがに一言とはいかなかったけど、
確かに分かりやすい話だニャあ
「でしょう。
これはぼくがよく言うことでもあるけど、
娯楽映画、とりわけジャンル・ムービーは
プロットはシンプルなほどオモシロい。
それをさらにオモシロく見せるために、
脚本、キャスティング、そして演出、映像での
いわゆる、その映画ならではの工夫が楽しめるんだもの」
----ニャあるほど。
じゃあ、その“工夫”とやらを…。
「まず、この最強部隊の顔ぶれ。
この中にいわゆるエリートはいない。
なぜかって、そういう連中は
すぐに買収されてしまう。
そこで、ジョン・オマラが選んだのは、
いや、彼の妻子コニー(ミレイユ・イーノス)が選んだのは
警察内で異端視されている、
いわゆる“はみ出し者”ばかり」
----えっ、主人公の奥さんが
メンバーを選ぶの?
それってありえないような…。
「いや、それがなるほどなんだな。
それというのも
彼女が自分の夫を死なせないため。
その結果、できた最強の部隊というのが
つまり、これなら彼を裏切らないであろう、
そして彼を守ってくれるであろうという
見た目も、そしてその中身もスペシャルな男ばかり。
飛び出しナイフを使う黒人巡査コールマン・ハリス(アンソニー・マッキー)
盗聴にたけている電子工学のオタク、コンウェル・キーラー(ジョヴァンニ・リビシ)
まるでカウボーイを思わせる初老の早撃ち名人マックス・ケナード(ロバート・パトリック)、
そして彼とコンビを組んでいるメキシコ系若手警官ナビダ・ラミレス(マイケル・ペーニャ)」
----あれっ。ライアン・ゴズリングは?
「彼は
一匹狼の巡査部長ジェリー・ウーターズ。
最初はクールに距離を置いている。
それどころかミッキーの情婦グレイス(エマ・ストーン)に手を出す始末。
ところが、ある事件がきっかけでこのチームに身を投じていく…。
なんて、結局ストーリーを語ってしまっているけど、
この映画、何が嬉しいかって、
舞台となっている1950年前後のギャング映画や西部劇など、
かつてのハリウッド映画でよく見かけたような<顔>を揃えることで、
その時代の映画の空気を作りだしていること。
しかも、それをフィルム・ノワールのようなスタイリッシュな方へとは持っていかず、
ドンパチという言葉がよく似合うギャング抗争映画としているんだ」
----ギャング抗争映画?
「さっきも言ったように、
警察内部にもミッキーの手は及んでいる。
そのため
オマラ率いる<影の警察>は
自らをミッキーと対立する組織のギャングのように見せかけてコトにあたっている」
----ニャるほど。
目には目をだニャ。
「そう。
だからその方法もムチャクチャ荒っぽい。
カジノに強盗として押し入ったり、
麻薬の裏取引現場を襲ったり。
だが、金を盗まないことから
これは警察の手によるものではないかと
ミッキーに気づかれてしまう…。
そこから始まる逆襲!
いやあ、話しているだけでまた興奮してきた。
たとえば銃撃戦一つとっても、
弾切れなく延々と続く昨今の映画と違い、
装填するための<空白>の時間がある。
そしてそれが映画に緩急を生んでいるんだ。
老ガンマンの<ある一発>なんて、もうゾクゾク。
グレイスもファム・ファタル一歩手前。
そこが彼女の危機に、
そしてジェリーとのロマンスに
観る方の感情を移入をさせてしまう。
今年は、『ジャンゴ・繋がれざる者』 でマカロニウエスタンが注目されたけど、
この映画をきっかけにギャング映画も復活してほしいな」
「今年はジャンル映画が多いのニャ」
※男たちの絆が描かれているのも嬉しい度
http://www.youtube.com/watch?v=mQiDs9tKZv4
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ぼくもロバート・パトリックの渋さにやられました。
そこに代表されるように、
これってどちらかというと、
西部劇ですね。
だから、ぼくは好きなのかも…。
そうなんですよ。
奇をてらわなくても
映画のオモシロさをきちっと伝えれば、
それは幸福な時間に繋がる…
この映画はそんな基本を思い起こさせてくれました。
予告を観たとき、古い感じの映像にイマドキな音楽がかぶさるのかと思ってました。
で、ライアン・ゴズリングがかっこいいのかと。
でも、結局私が一番「ひゅーひゅー!!」と思って観ていたのはロバートなんちゃらと言うT2の液体のあの人でした。笑。
早撃ちの。カッコよかった♡
最近、王道で古いイメージを強調しながらもしっかり面白い映画増えてますねぇ。
この映画も大好きです!
おじさんおばさんには懐かしい、若い人には新しいかんじがするのかな?
一部では、この映画について
「フィルムノワールの形を取っていながら
中身が追いついてない」
というようなことが言われているようですが、
これは初めからノワールであろうとはしていない。
ギャング映画、
しかもそのドンパチの抗争を描いている。
そこがぼくは頼もしかったです。
やはりこういう歴史のあるジャンルは定期的に作品を作ってもらわないと。