ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『携帯彼氏』

2009-09-06 14:32:55 | 新作映画
----これって、タイトルからして想像ついちゃうな。
原作はケータイ小説でしょ?
「うん。これまでケータイ小説の映画化って、悲恋ものが多くって…。
しかもそこに、いろんな障壁がこれでもかこれでもかと詰め込まれている。
あまりにパターン化しすぎて、ちょっと食傷気味だったんだけど、
これは一種のホラー。
しかも、謎ときの要素も入れてあって、
物語としてもなかなかオモシロかったな」

----どんな物語ニャの?
「これは、簡単に話せる。
携帯電話を使った人気恋愛シミュレーションゲーム『携帯彼氏』を
ダウンロードした人が次々と怪死していく事件が発生。
それはラブゲージがゼロ、あるいは100になったとき。
つまりはゲームが終了したとき。
そうならないように必死で操作する女子高生たち。
だがなぜか途中から、
彼ら“携帯彼氏”が、まるで人格が変わったように凶暴になる。
『死ね!』と言って、気が狂ったように笑い出したりとかね。
その謎に迫る女子高生・里美(川島海荷)にも死の恐怖が降りかかり…」

----それって助かる方法はないの?
ていうか、そんなことしていたら、日本中の女子高生が死んじゃうじゃない?
「うん。その助かるには?だけど、
これは『リング』以来、よく使われる方法。
誰かに呪いを移しちゃう。
携帯だからダビングではなくて赤外線転送」

----あらあ、今っぽい…。
「でしょ。
で、もうひとつのミステリー的要素。
これはヒロインの過去に関係がある。
里美が好きだった上級生、直人(石黒英雄)
だが、彼はもう死んでこの世にはいない。
というのも、ふたりが会う約束をした日に彼は焼死してしまったんだ。
しかも直人は、あるレイプ・サークルに入っていた。
これが物語に大きく関係してくる。
彼女が旧友に騙されて無理やり転送させられた“携帯彼氏”。
なんと、その男の名は直人。
しかもその顔は、死んだ直人にそっくりだった!」

----ニャるほど。それはオモシロいや。
「うん。よく考えられたお話だと思うよ。
たとえば、里美の母親(大西結花)も携帯彼氏をやっている。
ところがラブゲージがゼロになっても彼女は死なない。
なんだ、今までの怪死は偶然だったんだ…と思わせながら、
実はその向こうにもうひとつの真相が見えてくる…とかね」

----でも、聞いていると物語のことばかり。
映画としてのオモシロさはどうだったのかニャ。
「これも意外な拾いもの。
この映画の監督、船曳真珠というのは女性。
彼女は中学の頃から映画を作る夢を抱いていたらしい。
アメリカ映画を浴びるように観ながら、
『映画芸術』にも寄稿しているとのこと。
その彼女が目指したのは“ジャパニーズ・ホラー”からの脱却」

----それってどういう意味?。
「アメリカのジェットコースター・ホラー・ムービーのように、
ドキドキ・ハラハラさせ続ける展開の映画にしたかったらしい。
とにかくカット割が多く、
1つのフレームの作り方でゾッとさせるJホラーとは正反対。
ぼくは、Jホラーの作りの方が怖がる方だから、
逆にこれは大歓迎。
あまり怖くなくて、その分、“恐怖”を楽しめる余裕が持てたよ」



         (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「それって嫌味じゃないよニャ?」小首ニャ

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2 コメント

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意外に… (KLY)
2009-11-01 23:39:46
ケータイ小説原作だしなぁって思って観たんで
すが、案外面白かったので軽く驚きでしたよ。(笑)少なくとも『戦慄迷宮3D』より怖かったし、『ホースメン』よりドキドキしました。
川島海荷ちゃんは今後が楽しみな女優さんですね。
■KLYさん (えい)
2009-11-03 16:31:40
こんにちは。
ケータイ小説の映画化って、
ほとんどが、ガクッとくることが多いのですが(個人的にです)、
これはオモシロかったです。
ぼくも『戦慄迷宮3D』より入り込めました。

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