------すごいタイトルだニャあ。
「そう言わないでよ。これは若年性アルツハイマーのお話。
つまり、自分の頭の中の記憶が消しゴムで消されていく....
そういう意味なんだから」
------これって韓国映画だよね。
今年は“記憶”をテーマにした映画が多いよね。
「うん。『エターナル・サンシャイン』
『きみに読む物語』『50回目のファースト・キス』、
そしてこの作品だ。
でも、これが他の映画と違うのは、
最初は普通に出会った恋人たちが結婚をし、
やがて妻が発症し、その症状が重くなっていくと言うところにある。
その<幸せの落差>を強調するため、
前半はミュージック・クリップとまではいかないにしても
時制を無視したファッショナブルな映像のつなぎによって
ナンパにも近い二人の出会いをリズミカルに描いてゆく。
『ふたりの5つの分かれ路』じゃないけど
音楽にもカンツォーネを使っていて、
恋の炎を情熱的に謳いあげている」
-----物語はどんな風に展開するの?
「う~む。これは驚きも何もないね。
結婚した二人に、突然訪れる不幸。
その病気の特性から、妻は最近のことから順に忘れてゆく。
そのため昔の恋人を、いまの恋人と勘違いしてしまう。
しかし、ここに至って『あれっ?』」
-----えっ。どうして?
「この話、どこかで観たことがある....と。
そう、これは数年前の永作博美主演のテレビドラマ
『Pure Soul~君が僕を忘れても~』に基づいて作られていたんだ」
-----そう言えば、そんなニュース流れてたよ?
記憶にないの?もしかして....いやいや。
「でもあのテレビだと12回くらいは続いていたわけで、
それをここでは2時間弱に収めようとしている。
どうもバランスが悪い気がしたな。
妻がアルツハイマーと分かってから、
妻は自分の愛さえ」も消えていくことを恐れ、
夫はそれでも自分が彼女の面倒を見ようと思う...といった二人の葛藤や、
さまざまな<事件>のディテールが描き切れていない。
そのため思ったほど泣ける映画にはなっていなかったね」
-----でも、それでも観るべきところはあったでしょ?
「うん。ひとつにはチョン・ウソンの演技。
涙を隠すために彼はサングラスをかける。
その状態で、泣いていることを表現するんだからこれはすごい。
唇の右上がぴくぴくして、喉仏が上下する。
こんなのいままで観たことがない。
それとエンディングの前のコンビニのシーン。
これから観る人のために詳しくは言えないけど、
この現実でありながら幻想的な美しいシーンで
ソン・イェジンが言う『ここは天国ですか?』には胸が詰まった。
こういうシーンを観ると、やはり韓国映画は巧いなと思うよ」
(byえいwithフォーン)
※愛は試される度人気blogランキングもよろしく
☆「CINEMA INDEX」☆「ラムの大通り」タイトル索引
(他のタイトルはこちらをクリック→)
「そう言わないでよ。これは若年性アルツハイマーのお話。
つまり、自分の頭の中の記憶が消しゴムで消されていく....
そういう意味なんだから」
------これって韓国映画だよね。
今年は“記憶”をテーマにした映画が多いよね。
「うん。『エターナル・サンシャイン』
『きみに読む物語』『50回目のファースト・キス』、
そしてこの作品だ。
でも、これが他の映画と違うのは、
最初は普通に出会った恋人たちが結婚をし、
やがて妻が発症し、その症状が重くなっていくと言うところにある。
その<幸せの落差>を強調するため、
前半はミュージック・クリップとまではいかないにしても
時制を無視したファッショナブルな映像のつなぎによって
ナンパにも近い二人の出会いをリズミカルに描いてゆく。
『ふたりの5つの分かれ路』じゃないけど
音楽にもカンツォーネを使っていて、
恋の炎を情熱的に謳いあげている」
-----物語はどんな風に展開するの?
「う~む。これは驚きも何もないね。
結婚した二人に、突然訪れる不幸。
その病気の特性から、妻は最近のことから順に忘れてゆく。
そのため昔の恋人を、いまの恋人と勘違いしてしまう。
しかし、ここに至って『あれっ?』」
-----えっ。どうして?
「この話、どこかで観たことがある....と。
そう、これは数年前の永作博美主演のテレビドラマ
『Pure Soul~君が僕を忘れても~』に基づいて作られていたんだ」
-----そう言えば、そんなニュース流れてたよ?
記憶にないの?もしかして....いやいや。
「でもあのテレビだと12回くらいは続いていたわけで、
それをここでは2時間弱に収めようとしている。
どうもバランスが悪い気がしたな。
妻がアルツハイマーと分かってから、
妻は自分の愛さえ」も消えていくことを恐れ、
夫はそれでも自分が彼女の面倒を見ようと思う...といった二人の葛藤や、
さまざまな<事件>のディテールが描き切れていない。
そのため思ったほど泣ける映画にはなっていなかったね」
-----でも、それでも観るべきところはあったでしょ?
「うん。ひとつにはチョン・ウソンの演技。
涙を隠すために彼はサングラスをかける。
その状態で、泣いていることを表現するんだからこれはすごい。
唇の右上がぴくぴくして、喉仏が上下する。
こんなのいままで観たことがない。
それとエンディングの前のコンビニのシーン。
これから観る人のために詳しくは言えないけど、
この現実でありながら幻想的な美しいシーンで
ソン・イェジンが言う『ここは天国ですか?』には胸が詰まった。
こういうシーンを観ると、やはり韓国映画は巧いなと思うよ」
(byえいwithフォーン)
※愛は試される度人気blogランキングもよろしく
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(他のタイトルはこちらをクリック→)
もともと日本のドラマなんですね。
初めて知りました。でもそういうのを韓国でこういう風に素敵な映画に仕上げてもらうってなんだか嬉しい気がします。
あのラストシーンは、
「美しい」という言葉が一番当てはまる気がします。
まさに「ここは天国ですか?」でした。
後半に襲う”悲しい怖さ”の差で、
涙が止まりませんでした。
比較してはいけないのでしょうけど、
ぼくはドラマ版で毎週泣かされていたもので…。^-^;
あのときは毎回、少しずつ病状が悪化しては
また少しよくなっての繰り返し。
映画では発病してからがあまりにも早くて…。
ランニングタイムを考えれば、
これで妥当なのかもしれませんけど。
映像も美しく前半の幸せ感は、もうほんっと うらやましい限りでした(笑)
ただ、若年性アルツハイマーというテーマを取り上げているけど
そのほんっとの重みはきれいな映像に包まれちゃって^^;;
そう思うと、絵空事なんて思えてもきちゃって・・・
ちょっと覚めた目で観ちゃってる猫もいたりします。
韓流スターに女性がハマる理由が少し分かった気がしました。
あのカッコよさって、
子供の頃に映画なんかで憧れた
「大人」の男のカッコよさ。
ところがぼくが大人になった頃には、
そんな男たちは周りからいなくなってしまってました。
えっ?ぼくですか?
チョン・ウソンとは正反対です。(笑)
ぼくはいつも映画を観ていて<瞬間>でやられてしまいます。
この映画だと言うまでもなく
「ここは天国ですか?」のセリフ。
そうなると、後はもう一気に臨界点で涙、涙。
監督としては、観客がそうなったとき
「やった!」と思うのかも。
元ネタのドラマは見ていませんが、この映画を見て、ドラマの再放送があったら、見てみようと思いました。それに記憶のありがたみを感じさせるいい映画でしたよ。
この映画の元になった『ピュアソウル」は
DVDで出るようです。
当時、さんざん泣かされたので
つい点が辛くなっているのかも…。