------ウェス・アンダーソン? 確かこの人って
『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』とかいう
ちょっと変わった映画を作った監督じゃなかった?
「そうだよ。よく覚えてるね。
あれはバラバラになってしまった天才ファミリーが
再び集まるというお話だったけど、
今回は、海洋ドキュメンタリーを作っている
スティーヴ・ズィスーなる落ち目の監督を始めとする
海洋探検家にして映画製作のクルーのお話。
海の上という非日常的な空間を舞台に、
彼ら疑似家族の暮らしぶりが描かれる」
-----ふうん。なんか期待できそうだ。
「“チーム・ズィスー”はみんな赤いニット・キャップに
ズィスーのロゴ入りの半袖青いシャツ。
夜もおそろいのパジャマだ。
そんな彼らが、夜に浜に打ち上げられた“ベトコンクラゲ”を
撮影している姿なんてそれだけで意表をついたオモシロさがある」
-----ベトコンクラゲ?
「いや、これは全くの想像上の生き物。
だれが観てもすぐ見破れるように作ってあるところがミソ。
他にもクレヨンタツノオトシゴ、キャンディガニなど、
カラフルで幻想的な生き物が、
『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』の
ヘンリー・セレックの手で生き生きと動き出す」
-----ということは、ビジュアル的にけっこう楽しめるってわけ?
「うん。この映画はまずそこに力を注いでる。
彼らの探査船ベラフォンテ号を縦半分に切り、その断面を見せながら、
フロアからフロアに移って進むドラマをワンカットで写して見せてくれる。
また、海賊にさらわれたクルーを救出するシーンでは
60年代風のアクション・アドベンチャーのノリで描いたりと、
好きな人にはけっこう楽しめる作品となってるかもね」
-----でもテーマとかあるの?
「うん。ぼくが思うに、当たり前だけど、
これは“家族”についての考察。
家族って、それぞれ似ているようで違うもの。
どれもこれもが『サザエさん』ってわけじゃないよね。
彼の映画では、普通とは違うちょっとヘンな家族が出てくるけど、
それでもその絆を再生しようとしたり(『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』)、
この映画のように深めたりしていく。
だからこそ、ズィスーたちは危険を覚悟でクルーの救出に向かうわけだ。
ラストもそれを象徴したカットだよ」
(byえいwithフォーン)
※海はショッパイ度人気blogランキングへ}
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『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』とかいう
ちょっと変わった映画を作った監督じゃなかった?
「そうだよ。よく覚えてるね。
あれはバラバラになってしまった天才ファミリーが
再び集まるというお話だったけど、
今回は、海洋ドキュメンタリーを作っている
スティーヴ・ズィスーなる落ち目の監督を始めとする
海洋探検家にして映画製作のクルーのお話。
海の上という非日常的な空間を舞台に、
彼ら疑似家族の暮らしぶりが描かれる」
-----ふうん。なんか期待できそうだ。
「“チーム・ズィスー”はみんな赤いニット・キャップに
ズィスーのロゴ入りの半袖青いシャツ。
夜もおそろいのパジャマだ。
そんな彼らが、夜に浜に打ち上げられた“ベトコンクラゲ”を
撮影している姿なんてそれだけで意表をついたオモシロさがある」
-----ベトコンクラゲ?
「いや、これは全くの想像上の生き物。
だれが観てもすぐ見破れるように作ってあるところがミソ。
他にもクレヨンタツノオトシゴ、キャンディガニなど、
カラフルで幻想的な生き物が、
『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』の
ヘンリー・セレックの手で生き生きと動き出す」
-----ということは、ビジュアル的にけっこう楽しめるってわけ?
「うん。この映画はまずそこに力を注いでる。
彼らの探査船ベラフォンテ号を縦半分に切り、その断面を見せながら、
フロアからフロアに移って進むドラマをワンカットで写して見せてくれる。
また、海賊にさらわれたクルーを救出するシーンでは
60年代風のアクション・アドベンチャーのノリで描いたりと、
好きな人にはけっこう楽しめる作品となってるかもね」
-----でもテーマとかあるの?
「うん。ぼくが思うに、当たり前だけど、
これは“家族”についての考察。
家族って、それぞれ似ているようで違うもの。
どれもこれもが『サザエさん』ってわけじゃないよね。
彼の映画では、普通とは違うちょっとヘンな家族が出てくるけど、
それでもその絆を再生しようとしたり(『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』)、
この映画のように深めたりしていく。
だからこそ、ズィスーたちは危険を覚悟でクルーの救出に向かうわけだ。
ラストもそれを象徴したカットだよ」
(byえいwithフォーン)
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ウィレム・デフォーのコメディ演技も最高!
ビル・マーレイも相変わらず渋いです。
次回作、期待せずに待ちます。
確かに前作『ザ・ロイヤルテネンバウムズ』よりは
舞台を海にした分、
ビジュアル的な広がりが出ました。
あのヌーヴェルヴァーグ風と言うか
イタリアン・アクションコメディ風と言うか、
奇妙なリアリティを持った銃撃戦には驚きでした。
「ラムの大通り」さんの映画批評いつも参考にさせて頂いています。ダイアローグ形式で、とてもわかりやすく、そして鋭く、とても納得の内容です。これからも、TBさせてください。
先ほどブログ拝見させていただきました。
的確なご紹介で思わずうなってしまいました。
>ダイアローグ形式で、とてもわかりやすく、そして鋭く、とても納得の内容です。
こういう言葉をいただくと、とても励みになります。
こちらこそ、これからもよろしくお願いします。
いかがお過ごしでしょうか(笑)
何はともあれ、ウィレム・デフォー万歳でした♪
これからもこの線で出演して欲しいですっ!
そしてボウイ好きにはたまらないサントラの数々
ウェス監督は未だに私の好みなのかわからないのですが(作品はほぼ全部見てるんですけどねぇ)、少なくともキャスティングと音楽は好みなんだと確信しました
それだけ好みなら好きなんじゃんって突っ込みはお許し下され~
ウィレム・デフォーって、特異な俳優ですよね。
メジャーになりきれないどころか、
この映画では、また微妙にへん。
でも、そういうところが彼の良さでしょうか?
さて、次はどの作品でTBとなるか?
楽しみです。
独特のゆるい感覚と淡々としたビル・マーレーの演技。
奇妙な印象が残りました。
コメント&TBありがとうございました。
ビル・マーレーはいいですよね。
いつも困ったような顔をして…。
自分の身の置き場が、ここにはないと
訴えているような気がします。