ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『神弓 KAMIYUMI』

2012-07-21 15:15:59 | Weblog
(原題:最終兵器 弓)


----『神弓』って、神話の話ニャの?
「いやいや、そうじゃないよ。
これは、ある家に伝わるう家宝の弓。
じゃあ、まずストーリーから
かいつまんで話すとしようか。
幼い頃に国家反逆罪で捉えられた父を、
目の前で殺された兄妹ナミパク・ヘイル)とジャイアン(ムン・チェウォン)。
ふたりは、父の友人キムにかくまわれ、
ひっそりと暮らしていた。
13年の月日が流れ、金の息子ソグン(キム・ムヨル)がジャインに結婚を申し込む。
ふたりが幸せを掴むことを確信し町を去るナミ。
だが、結婚式当日、
彼らの村が清の軍隊に攻撃され、
ジャインとソグンは捕虜になってしまう。
ナミは、妹を守れという、
父の最後の願いを全うするために生きてきたナミは、
父の形見である<神弓>を掴み、
妹を助け出すために追跡の旅に出る…。
という、これは追跡と奪還の映画。
映画もこの清の掠奪シーンから
それまでの、いささかのんびりしたトーンが急変。
俄かにオモシロさを増してゆく」

----でも、それって
アクション・オンリーの映画のような気がするけど…。
「うん。それはそのとおり。
でも、そこにアクションが生じるための必然が伴っているため、
どんなムチャがあっても、
その思いがあればありうるよな…と。
そうなると、もう、映画は観客との<勝負>に勝ったも同然。
『ありえない』などと思わせる以前に、
主人公ナミの妹を救いだしたいという思いの方が強く観客に伝わり、
その思いの前には、
普通にはありえないこと、
そう、奇跡さえも起きて当然となってくる」

----奇跡?
「たとえば逃げる途中、
ナミは崖を飛び越え、向こう岸に渡ろうとする。
その<飛び方>が
これまでだれも見たことがない方法。
崖の上から上へと飛ぶのではなく、
向こうの崖の岩肌に体をぶつけてしがみつくんだ。
『おいおい、お前忍者か?』と思ったね。
また、四方八方を囲まれた時に
彼がその場を逃げ去るために呼び寄せるのは!?…
ここは、もしかして?…
とは思ったけど、実際に<それ>を映像で観ると、
ほんとよくやるな!…という感じ。
映画は、このような形で
随所に見どころの<山>を持ってきつつ、
全体では弓を持って走るナミと
それを狙う弓矢のシーンで繋いでいく。
全篇、戦う道具を弓で通した映画なんて
後にも先にも、これしかないんじゃないかな。
それでいて、
人質を取っての弓でのにらみ合い、
あるいは、走る馬を狙って放たれる矢といった
西部劇でおなじみのシーンが次々に登場する」

----ニャるほど。
だからツイッターで
『銃を弓に変えたマカロニ武侠劇』という言葉を使ったんだ。
「そういうこと。
さて、ドラマ的には
1636年に起こった丙氏の乱が背景にある。
これは清が李氏朝鮮に侵入し、制圧したというもの。
清軍は50万お朝鮮人を捕虜として強制連行し、
奴隷市場で売買したらしい。
それに対して朝鮮の王は清の工程の前にひざまずき、
なすすべもなかったのだとか。
つまり、ここに描かれるように民たちは自力で帰っていったというわけだ。
“国家は個人のためには何もしないよ”という痛烈な皮肉の毒。
これもまた、この映画を際立たせているもののひとつだね」



                    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「リュ・スンリョン扮する、清の猛将たちも迫力らしいのニャ」身を乗り出す

※彼らは、妙にホモチックに見えたりもする度…

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