今年のツール・ド・フランスも終わった。
今年は特に話題が豊富だった。
なんといっても、
久々の日本人選手の登場で、
セカンドステージで
いきなりの好成績を収め、
マイヨ・ジョーヌの期待さえ抱かせてくれた。
最終的には、
別府112位、
新城129位に終わったというものの、
実はこの二人は
ツールドフランス96回の歴史の中で
初めての日本人完走者となったのだ。
このことの栄誉は何よりも
二人の選手の頭上に輝き続けるだろう。
レース後、新城はこう語った。
「月に一歩降りたような感じ。
小さな一歩だけれど、
本当は大きな一歩だった。」と。
来年も彼らは出場できるのだろうか。
そして今年以上の結果をみせてくれるのだろうか。
そしてさらに強い日本人が現れるのか。
もう今から来年が楽しみで仕方ない。
商業職の濃いツールだから、
スポンサーの意に沿うことが
最も重要な条件だ。
鍛錬を積みながら、
そのあたりの課題もクリアしていかないといけない。
それが
一流のサイクリストであるための
条件だと飲み込んで、
彼らにはぜひとも
活躍し続けてほしいと思う。
話題のもうひとつは、
あのツール7連覇の
ランス・アームストロングが
復活出場していることだった。
結果は惜しくも総合3位に終わったが、
「ただマイヨのためだけでなく」
走り続けている彼の姿は
雄雄しくも痛々しくもあり、
様々な意味で心を動かされたものだ。
37歳という年齢が
ハンデになったといわれているが、
4年のブランクが
彼のツール魂を
十分に目覚めさせなかったんだと思いたい。
そして今大会の総合優勝、
すなわち今年のマイヨジョーヌは、
そのランスのチームメイトであり、
最大のライバルだった
コンタドールに授けられた。
二年ぶりの総合優勝である。
ランスとコンタドール、
来年この二人は
別のチームに所属することになるという。
エース、アシストという桎梏の中で争うのではなく、
別々のチームのエース同士として
火花を散らしあってこそのライバルであろう。
日本人の活躍、
王者の再チャレンジ、
これらが醸し出した
今回のツールのドラマは
昨今の自転車ブームに
さらに拍車をかけることにならないかな。
バイクに乗る人は、
山ですれ違うときに
必ずあいさつをすることになっている。
軽く首を縦に振るか、
ハンドルから手を離して
小さくあげるか、
様々だが、
とにかく何らかのあいさつはしてくる。
ランニングで走っている人でも
あいさつする人に
たまに出くわすこともあるが、
バイクに乗っている人は
全員がそうなんだ。
なので、練習しているときも、
バイクに乗っている人が多いと、
ちょっとした仲間意識が芽生えて
心強いものだ。
それに、バイクを趣味にする人が増えると、
ショップの品揃えもよくなるし、
需要と供給の関係で
値段も安くなるってもんだ。
だからバイク好きが増えるのは大歓迎。
ただし、マナー知らずの仲間はいただけないよ。
ツール気取りで街中を
横暴に走り回る愚は慎んでもらわなくてはなるまいて。
皆生は終わったが、
今年はもう少しバイクに乗ってよう
と思っているdoironなのだ。
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