車で繁華街の方に走って行きますと、
おおこの辺の宿かなあ。
高校生の時にテントを張って
止まったのは。
周りの町の様子も50年近く経てば
もうかなり様子も変わっていて、
ほとんど記憶と照合できなかったです。
くるくる回っているうちに
酒屋を一軒見つけました。
焼酎のお店です。
やっぱりなあ、このへんは焼酎やなあ
と思いつつ店の中に入りますと、
おお~ここでは鹿児島で唯一の清酒
「薩州正宗」というお酒を
置いているとのこと。
う~ん久しぶりの日本酒です、
しかも鹿児島唯一の清酒だそうです。
これはやはり買わずには
おれないでしょうねえ。
鹿児島で焼酎を作らずに
日本酒を作るというのには、
さぞや勇気が行ったことでしょう。
これに敬意を表して買いましょう。
ただ飲みたかっただけですけど。
その時に店の店員さんが
いろいろと話をしてくれましたね。
T本さんが、「この辺まで桜島の煙が
飛んでくることはないですか?」
ときくと、
「ああ、この辺まではあまりきませんね。
風向きでちょろっと飛んでくる
ことはあってもねえ、
さほどたいしたことはないですよ」
と教えてくれました。
「おおきに、すんまへん」
と関西弁でお礼を言い、
お酒を抱えて、うひょひょーと
宿に向かった我々でした。
またまた森の中の駐車場に入り、
そこでT本さんが
「こんな泥だらけの車に乗ってると
格好悪いからちょっと駐車場のすみの
水道で洗ってるから、旅館の人に行っといて」
といって洗車に向かったのです。
酒屋のおばちゃんの煙は
ほとんど来ないよという
アドバイスでそう考えたのでしょうねえ。
でもねえ、T本さん。
いっておきますけど、このレンタカー、
僕のマイカーよりよっぽど
きれいですからね。
そうして洗車も終え、
部屋でとにかく一発目のビールで乾杯です。
T本さんは
「ベッドもあるけど、わしは布団で寝るよ」、
首Dさんは「じゃ、僕はベッドで」
そしてdoironはというとやはり
「布団でビール飲んでテレビ見ながら寝るわ」だって。
などといいながらワイワイ言ってました。
そして、そろそろ砂風呂に向かう
時間がやってきたのです。
「う~し、じゃあ砂風呂に行こう」
と向かいます。
この白水館の砂風呂は、
旅館の海に面したところが
小屋風になっていて
そこで入る仕組みになっています。
おおきな風呂の脱衣場で指定の着物に着かえ、
風呂の中の通路を抜けて
砂風呂へと向かうのです。
この大きな風呂は、
砂風呂後に体をきれいに洗うために
入るお風呂です。
すっぽんぽんの上に着物を着て
砂場に向かうと、そこに大きな椅子があり、
皆さん順番待ちです。
砂場はいろんな感じの部屋に
分かれています。
「ああ、僕らは海の見える場所がいいなあ」
なんていながら待っています。
先に風呂を終えて上がってくる
人たちを見ますと、みんな赤い顔を
しています。
ぬくもるんやなあって感じです。
でもねえ、すっぽんぽんの上に
着物一枚ですよ、
若い女性たちはちょっと
恥ずかしそうにしていましたね。
おばちゃんはみんな大胆でしたけど(~~)。
見ていると、ここで働いている人たちは、
ほとんどがジャニーズグループのような
若い男性達でしたねえ。
手にスコップを持って10人くらい
ウロウロしていましたよ。
で、そうしているうちに
順番が回ってきて、我らも
入浴の番となりました。
場所はちょうどその海の方の
部屋の方に誘導されたので
希望通りでラッキーでしたね。
でもねえ、首Dさんは前に入っていた人と
同じ砂をかぶるんやなあ。
おっさんが入った後やったりしたらいややなあ、
と言ってましたねえ。
まあ、わしらもおっさんですから
我慢してもらうしかないなと
わしは開き直っておりました。
続く