雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

藩医宮坂涼庵

2010-10-29 20:24:12 | 
和田 はつ子
新日本出版社
発売日:2005-02


和田はつ子著"藩医宮坂涼庵"を読みました。
奥州の小藩の秋川藩の話です。
ゆみえは庄屋の関野家に嫁いできました。
年の離れた夫はすでに亡くなっています。
ゆみえの母のしのぶは医師の娘で医術の心得がありました。
ゆみえは母から医術の一端を学びました。
藩医は宮坂涼庵です。貧乏な人たちを見てくれるお医者様です。
家老の遠藤源右衛門が私服を肥やそうともくろんでいます。
そのためには飢えに苦しむ者たちがどのようになっても
かまわないという人です。
食べるものがなくなるひどい飢饉のときには野草やきのこ
など食べられそうなものはすべて採ってきて食べます。
しかし中には毒草があってそれで命を落とす人が
数知れません。
絵を描いて食べていいもの、毒のあるものを人々に
教えようとする涼庵やゆみえの行動さえじゃまが入ります。

飢えを克服しようとする涼庵やゆみえたちと
領民が死のうがどうでもいいと私服を肥やそうとする
遠藤派との戦いです。

どうもわからない話です。
まず題名の藩医宮坂涼庵からしてなぜこの題名なんだろうと
疑問に思います。ゆみえがこの本の主人公だとしか
思えないですから。
遠藤派の行動もじゃまが入らず実現できていたら権力を
得るという夢とは裏腹に藩が底辺から崩れ去るだろうと
思われます。
最後にはいい方向に向いていくという終わり方をして
欲しいのに最後まで一向に改善のきざしがみえずに
終わってしまいます。
なんだかすっきりしない話です。10/22

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