雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

甘いもんでもおひとつ 藍千堂菓子噺

2014-02-08 21:00:00 | 

田牧大和著"甘いもんでもおひとつ 藍千堂菓子噺"を
読みました。
始めの部分はいまいち気分が乗らなかったのですが
だんだんとおもしろくなりました。
兄晴太郎と弟の幸次郎が菓子の藍千堂をやっています。
父は百瀬屋という菓子屋を経営していました。
父母が亡くなってそれまで仲良くやっていた叔父に
店を追い出されました。
昔百瀬屋の職人だった茂市がやっていた藍千屋に
迎え入れられました。
兄の晴太郎は菓子職人として働き弟の幸次郎は
営業を担当しています。

"四文の柏餅"
茶会などで使われる高級菓子を作っていますが季節に
合わせた庶民的な柏餅を売りたいと晴太郎は思います。
叔父は彼ら兄弟に嫌がらせをしてきます。
急に兄弟を疎ましく思うようになった理由が彼らには
わかりません。
柏餅を作るのに必要な柏の葉が手に入れられないよう
画策します。
以前は叔父の娘のお糸は幸次郎と夫婦にと考えられて
いました。
お糸は時々藍千堂にやってきます。

"氷柱姫"
旗本の松沢家の茶会の菓子を頼まれます。
松沢家の荘三郎と疋田家の雪姫との間に縁談が起っています。
雪姫はりんとした強い女性です。
氷柱姫と呼ばれています。
荘三郎と雪姫は花見で騒動が起きた時に出会っています。

"弥生のかの女"
幸次郎の恋の話です。
幸次郎は吉原の遊女の鶯と恋に落ちました。
費用は鶯が出してくれ、呼び出しがあると出かけました。
この恋は親の知られ壊されました。
鶯はお春となり身請けされました。
幸次郎とお春は再会しました。
幸次郎にとってお春は真剣に大切な人です。

"父の名と祝い菓子"
お糸に縁談が持ち上がっています。
相手はどうしようもないだめな男ですが跡継ぎが欲しい
という理由だけで結婚をさせようとしています。
藍千堂に対する嫌がらせも強くなってきます。
定廻同心の岡やいつも助けてくれる伊勢屋が乗り出して
きます。

"迷子騒動"
お糸が家をでました。
母の妹の嫁ぎ先の大工の家です。
小さな子が五人います。
晴太郎は吊るし柿を持って様子を見に行きます。
子供の一人の高吉が叱られていなくなります。

"百代桜"
叔父がどうして兄弟を急に締め出したかその理由が
わかります。
兄弟の祖父は古着屋をしていました。
父が菓子職人になりたいと修行し一人前になった時に
祖父は店を菓子屋にしました。
弟である叔父も菓子職人となりました。
どうしても兄を超えられません。
兄が死ぬまで知らなかった秘密を弟は知ることになりました。

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