雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

十一月の扉

2012-05-17 19:53:12 | 
高楼 方子
リブリオ出版
発売日:1999-09

高楼方子著"十一月の扉"を読みました。
なんだかほっとする暖かな本でした。
爽子は中学生です。
両親と弟がいます。
近所に素敵な十一月荘という家があります。
お父さんの転勤で引越すことになりました。
今は11月です。爽子は今転校するのは嫌です。
2学期の間十一月荘に下宿したいとお母さんに頼みます。
初めはびっくりしましたが十一月荘に行って
様子を見て爽子の願いを聞いてやります。
閑(のどか)さんが大家さんです。
住んでいるのは馥子(ふくこ)さんとるみちゃんの母娘です。
苑子さんは建築家です。
食事をいっしょにして、共通の部屋で団欒するという
形式の家です。
爽子は料理や掃除の手伝いをします。

文房具ラビスでドードー鳥の細密画が描かれた高級な
ノートを買いました。
このノートに爽子は物語を書き始めました。
十一月荘に住んでいる人や近所の人、学校の先生を
モデルにドードー森に住む動物達のお話を書きました。
そして小さなるみちゃんに読んでやりました。

家族と離れのびのびとした楽しい日々を過ごします。
それぞれの人が魅力的な女性たちです。
中学生が大人の人と交流して心の内を語ってもらうって
ありそうでそうないのではないかと思います。
祖母とか親戚の叔母さんとか身近な大人はいますが
そうそう深い話はしないのではと思います。

母親に対してわだかまりがあった爽子ですが母親も
爽子が離れて変りました。
人と交流するのが嫌という人でしたが引越し先では
知り合いができ仕事を始めようとしていると手紙が
きます。

たった二ヶ月の出来事ですがきっとずっと忘れない
日々になるでしょう。
読んでいて暖かい雰囲気が伝わってきました。
この本は小中高校性が読んだら一番内容を理解できる
のではないかと思います。
結構読み飛ばしましたがいい本でしたよ。

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