雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

諦めない女

2018-12-10 21:00:00 | 

桂望実著"諦めない女"を読みました。
ライターの飯塚桃子が事件関係者にインタビュー
して事件のことや心の動きを描いたものです。
京子は6歳だった娘の沙恵と買い物に行きました。
娘を店の前に一人にして中へ入りました。
娘はいなくなっていました。
京子は娘のことだけを考えてくらしました。
夫とも離婚しました。
仕事の休みの日には沙恵の情報を求めるビラを
配ってまわりました。
そんな生活をずっと続けました。

沙恵はある場所で子供たちと暮らしていました。
7年後に救い出されて京子の元へ戻りました。
京子は自分だけが沙恵が生きていることを信じ
待っていたと、父親と会うことを禁じました。

教育をうけていない沙恵は初めは家庭教師に
付き、学習が進んだところでフリースクールに
通いました。
高校は定時制を選び通いました。

京子は沙恵を束縛しました。
何もかも自分のコントロール下に置こうとしました。
しかし沙恵はしだいにそこからのがれようとします。
そんな時に事件が起きました。

沙恵が会った事件は世界では起こっていると聞きます。
日本では現実ではたぶんないのではと思います。
人間であることを捨てた事件です。
こんなことの犠牲になってしまったら本当に
悔しくてやるせないことでしょう。

京子は沙恵が普通に生活できていたらどんな母親で
あったことでしょう。
沙恵は若い。これからしっかり生きていくことが
できるでしょう。
京子はもう壊れてしまったのでしょうか。