人の臨終は、その人の全体を現わすようです。イギリスの終末治療で遭遇した日本人のsさんは戦後貨物船でイギリスに渡り成功を目指しますが病に倒れ若くして終末治療を受けていた折に私と遭遇します。ご縁があり洗礼を受けられましたが、その信仰の力に私は衝撃を受けました。私は風邪で熱が出てると気が小さいので大騒ぎをしますがsさんは激痛が来ても顔色を変えずむしろ何かに、その苦痛をささげているような喜びの表情さえ浮かべているのです。本人に聞かないと分かりませんが、そんな事は誰も聞きません。苦痛を神様に捧げているような感じを私は受けました。息を引き取る数分前でも小さな声で生きてこれたことを感謝していました。そして自分は今から憧れ続けていた天国へ旅立つと確信を持って、その喜びを私に伝えるのです。このような信仰の力を私は初めて体験します。:<心の世界を飛び回る:190>
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