書く仕事

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「コルヌトピア」津久井五月

2018年05月04日 16時10分53秒 | 読書
「コルヌトピア」津久井五月



久々のSF小説.

「SF小説は哲学的でなければならない」

私の言葉である.
ははは.

ただ科学に空想をくっつけただけなら,単なるオタク小説です.
いやしくも文学としてのSFは,そこに著者の哲学が織り込まれていなければなりません.
と,勝手に思ってます.

この小説は,植物にコンピュータの役割を持たせる「フロラ」というプロジェクトにまつわるお話.

科学の進歩が植物に計算資源を持たせることを可能にしてしまった.
大都市の在り方が全く変わってしまう.

そのことで,人間は自然と科学技術の調和という,過去にないユートピアを築くことが可能となった.
CO2を全く出さない,データセンターを構築することができるのですから.
しかし,.....
というお話.

この紹介を見ただけで,何となく哲学を感じるでしょう?

ただ,この本を読んで感じる哲学の意味というか,受け取り方は,人様々かもしれないと思います.

わあ,面白いという小説ではないです.
読んだ後,鉢植えでもひとつ買ってこようかな,と思う確率は高いと思います.