書く仕事

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モチベーション

2012年06月16日 22時00分19秒 | 日記
同じ授業を受けても,すごく前向きに努力する学生と,そうでない学生がいるのはなぜか?

人はどんな時に頑張れるのか?

自分で自分の頑張り力を引き出すことはできるのか?
それともそれは不可能であり,あくまで偶然や成り行きなどの環境が揃わなければ頑張り力は出て来ないのか?

これらの問題は私が教師になって以来ずっと考えてきているテーマです.

やる気は単なる偶然だとすると,頑張り力はもっとランダムにいろんな学生に出現してもよいと思うが,結果はそうでない.

特定の学生にしかそのやる気は見られないわけね.

(ここだけの話だが大学の教授の先生方にも同様の現象が見られる.)

つまり,頑張る力,前向きな姿勢は,一種の性格であり,走るのが好き,暗記が得意,などと同様に,「頑張るのが好き」「前向きな考え方が好き」という性向のようなものと言って大きな間違いはないだろう.

しかし,単に生まれ持った性格と言うことになれば我々の教員の努力は空しいわけで,所詮勝負がついてしまったものに無駄な努力を費やしていることになる.

でもそれはないだろうというのが私の見解だ.

というのは,前向きで明るい教員の研究室に配属された学生はやはり前向きの考えを持つようになる例はいくらでもあるからだ.

つまり,「やる気」や「前向きな考え方」は教えることができるということになる.

それは我々教員にとって福音ではあるが,逆にそれは教員自身が「前向きで明るい性格」を持っていなければならないということになる.これはかなりのプレッシャーになりうる.

必ずしも楽しいことばかりではない教員の人生で,「前向きで明るい性格」でなければ学生が育たないということになると,ちょっときついよね.

たまには,不機嫌になることもあるし,誰かに八つ当たりしたくなることもある.

それをグッとこらえて,「前向きで明るい性格」を演じ切る自信は私にはない.

それに無理をして「前向きで明るい性格」を演じても所詮演技は破綻するよね.

結局,素の自分をぶつけるしかない.

素の自分が前向きでないなら,それは事実で仕方ない.

ただ,前向きかどうかは別にして,一生懸命頑張っていれば,そう変なことにはならないってことぐらいは教えられるかもしれない.

それにしても,今年の私の研究室の学生は皆素晴らしい.

素直だし,努力を惜しまない.

きちんとやるべきことをやるという地道な努力家がそろった.

教員にとって,本当にありがたい状況といえるかもしれない.

卒研生諸君,感謝してるよ!