書く仕事

ご訪問ありがとう!!ミステリー小説の感想を中心に,読書,日々の雑感,映画の感想等を書き散らかしています.

「二重らせん」ジェームス・D・ワトソン, 中村 桂子, 江上 不二夫

2009年06月27日 22時26分19秒 | 読書


う~ん.
アマゾンの説明文によると,「生命の鍵をにぎるDNAモデルはどのように発見されたのか?この業績によってのちにノーベル賞を受賞したワトソン博士が、DNAの構造解明に成功するまでの過程をリアルに語った感動のドキュメント。」とあるんだけど.
「リアルに語った」,というのは本当.
科学者同士の足の引っ張り合いとか,恋愛にうつつを抜かして,実験をほったらかしたり,とかいかにもありそうな話がでてくるのでね.
へえっていうエピソードも,これでもか,という感じで出てくる.
ノーベル賞をとるようなすごい人でも,そうなんだあ,ということを知りたい人にはお勧め.
でも,「感動のドキュメント」というのは誇大広告じゃない?
それと,専門外の人間がこんな批判をするのは,良くないのかもしれないんですが,ちょっと胡散臭いんだなあ.ストーリーが.
何か隠してますよ.
そういう気がする.
この文章に出てくるように,DNAの構造を明らかにしただけで,ノーベル賞ってもらえるんですかね?
DNAがらせん構造になっていることは,当時,既に知られていた事実だから,それを二重らせんで確定的にしたことがそんなにすごい事なのかなあ?
素人でもわかりやすくするために,何かごまかしているなあという感を拭い去れない.
最後に辻褄合わせに,話を盛り上げて終わらせている.
これは間違いない.

それと,二重らせん構造の解明は,それまでの,多くの研究を踏まえてのものです.
そのことに対する敬意が全く感じられないことに怒りに近いものをも感じます.
日本人の感覚かもしれませんがね...
あんた,何様?って感じ.

フラストレーションが溜まるお話でした.