散 歩 B L O G

歩くことが唯一の趣味ですから。

春日大社と興福寺

2012-04-16 | Weblog
まだ奈良の話は終わってなかったんだな。「かむ」「たたく」「突く」「突進」……英語に訳したの
Bite、Kick、Butt、Knock down……だいぶニュアンスちがう気がする。チャイニーズとコリアン
どうなってるんだろう? 奈良公園の看板。


あなたたち神獣のくせに、いけない子なのね!

「神と人の中を取り持つ臣」という意味の、中臣さん家の鎌足くんが、神主家らしく策を弄して
仏教に篤い蘇我氏をほろぼし、藤原姓になって氏神をまつったのが春日大社。その別当寺で、
藤原氏の氏寺にあたるのが興福寺。いまにして思えば藤原氏こそ、権門が民を食い物にして
肥え太る今につながる、日本の政治の原型をつくった寄生虫No.1だから、その氏神も氏寺も
あまり印象よくない。


でも一応みておくか……というわけで、まず春日大社のほうへ

これも奈良公園にある。山が神社で、里に下ると興福寺。……蘇我氏さえ滅ぼしてしまえば
神も仏も一緒くた。興福寺のほうは明治の廃仏毀釈で見る影もないけど、春日大社は立派。

 
見えてきました……手前には、依代の石が囲ってある

神社って建物より自然物のほうが大事だったりするから、見てもしょうがないような気もする。
キョロキョロしてると巫女さんが掃除しながら近づいてきた。


サッサッサ……あれ、頭に何かついてますよ?


こっちの巫女さんの頭にも、同じものついてる


巫女さんに500円払って本殿を見ることにした

釣灯篭でも見物しようと思って。みんな奉納されたものだそうだけど、ひとつだけ平安時代の
ガラスの釣灯籠があると聞いたので、どうせ暇だし探してみようかと。


でも見つからない。碧瑠璃の灯籠って、どこ?


貴重なものだから、片付けてあるのかなー

探し歩いてたら、戦国時代に「愛」の兜の直江兼続が奉納したという釣灯籠が飾ってあった。
でも探してるのは平安時代の釣灯籠だから、ぜんぜんちがう~


これが直江兼続のやつ

ぶらぶら釣り下げてると盗んじゃおうとする人もいるかもしれないから、平安時代のやつは
人目につかないところで大事にしてるんだろうと思って、あきらめた。


「お坊さん髪あるよ?」ってどこかの子が……

「ねぇ、なんで髪あるの?」って母親にしつこく聞いてる。神社だから、お坊さんじゃなくて
神主だからって教えてあげればいいのにガン無視。まぁね、大人も寺と神社よく間違える
から無理もないけど、神主さんは坊主じゃないわけ。


つぎは坊主のところへ

そんなわけで髪のない人のいる興福寺まで下りてきました。阿修羅像が上野で展示されて
ブームになったの、いつだっけ? あれがいつもどこにあるかというと、ここよここ!


建物、あまり残ってない

食堂だったところに建てられた国宝館に、日本の国宝の何十パーセントだかが展示してあると
いうことで、たしかに中は見ごたえある。


外から見てもどうってことはないけど……

興福寺といえば僧兵が春日大社の神木をかついで京都になだれ込み、強訴が通らないと
神罰と称して打ち壊しを働いてばかりいたようだけど、いまなら国家公務員がストライキで
打ち壊しを働くのと同じことで、既得権益の権化。その寺に国宝がたくさんあるのは当然
といえば当然だし、不思議といえば不思議。
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