散 歩 B L O G

歩くことが唯一の趣味ですから。

立山黒部

2010-06-23 | Weblog
梅雨どきは避けたほうが無難だけど、真夏にもし涼しい思いがしたかったら手っ取り早いのは「立山黒部アルペンルート」だと思う。

関東圏の方は「特急あずさ」か何かで、信濃大町駅から。関西圏の方は「特急サンダーバード」か何かで、富山駅から。どちらからも、思いつきで出かけて何とかなるエリアに、ぎりぎり入るんじゃないだろうか? 名古屋からのアクセスもある。

富山駅ー信濃大町駅のあいだを、ケーブルカーやらトロリーバスやら何やら、多彩な乗り物を乗り継いで、汗ひとつかかずに残雪のある高原やダムを観光しながら越える、じつに安逸で爽やかなお散歩ルートだ。

ふもとでは、富山は魚、信州は馬でお酒が飲めるから、1泊2日でのんびり行って帰ってくるのも悪くないね。山の上のホテルは人気なので、なかなか急には泊まれないけど、ふもとの町なら行き当たりばったりでも大丈夫だよ。

体力いらないコースだし、上野発の寝台特急「北陸」で富山に朝ついて、さっそく信濃大町までアルペンルートを練り歩き、その日のうちに家に帰るという弾丸プランもあり。しかし、列車の寝台から眺める早朝の風景は本当に美しい。

散歩にしては費用がかかるけど、避暑するにしては比較的に安上がりなコースかもしれない。盛夏でも寒いくらい涼しいから、そういう覚悟をしよう。
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甲府

2010-06-23 | Weblog
お鍋の底に日の丸の旗を立てたら、そこが甲府だって小説に書いたの誰だっけ・・・・・・?

盆地だから暑いということを説明するのに、日本が戦争に向かう時期らしい比喩を使ったんだろうな~。そんなことを思いながら、去年の8月下旬のある日、ぼくは仕事をサボって甲府に行ったんだよ。

どこの駅前も再開発で、しばらく行かないうちに土地勘もなにも失われるよね。甲府を訪ねるのは初めてだったけど、ちょうど再開発の工事中で、こんど来たら道に迷うだろうな~と思ったね。

それにしても甲府は暑かった。北口のセブンイレブンでガリガリ君のソーダ味を買って、食べながら散歩を始めたよ。ガリガリ君は「ソーダ味」が本命で、対抗が「コーラ味」だよね。

北にトコトコ歩くと、井伏鱒二の勧めで太宰治が昭和13年に結婚した、石原美知子さんの実家の跡がある。いまは駐車場になっていて、一角に「小沢クリニック」が建っているよ。

なんで、こんなこと知っているかというと、甲府商工会議所とNPOつなぐが2003年に発行したパンフレット、『憩いの散歩道「甲斐の小道」づくり「甲府の宝物」ツアーガイドブックNo.1』に載っているから。

インターネットで注文して、山梨県のこの手のパンフを何種類か所持しているのだ。1冊持って、会社と反対方向の電車に飛び乗ったわけさ。

ガリガリ君を食べ終わるころ、山の手通りを左折すると酒屋がある。写真の「窪田酒店」に毎月、太宰治は1円50銭の地酒を注文して、月の支払いは20円ぐらいだったそうな。2日で1升ぐらい飲んだのかな?


道路を渡って、すでに汗だくになりながら、また北にトコトコ歩く。1本めの路地を右に曲がると、こんなのがある。
「喜久の湯」だよ。


温泉って書いてあるけど、銭湯といった感じ。太宰治は毎日、午後3時ごろまで机に向かって、それから「喜久の湯」で汗を流したと、入り口に貼られた地元紙の切り抜きに書いてある。創業、昭和9年。


ちょっと3時には早いけど、ずいぶん汗かいたから「喜久の湯」に入ることにした。地元のお年寄りが3人、それと山登りから降りてきた30代っぽいお兄さんが2人、あとから入ってきたよ。入浴料金は銭湯の値段だったね。


喜久の湯を出て、左に100mぐらい行くと、太宰治が新婚生活を営んだという場所に石碑が小ぢんまり立っていて、跡地はよくあるマンションになっていたよ。

『畜犬談』はここでの出来事だとか。
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