雪香の星月夜日記

山口雪香の歌がたり、ささやき、ひとりごと

夏服の襞ひるがへり光りつつきみへの秋はさざめき初めむ

2010-08-21 15:52:13 | Weblog


 まばゆいけれども、大気に秋の気配。





 さっき、エアコンを消して風を開けた。



 真夏と違う外気が、さわやかにカーテンを持ち上げて室内をいっきに吹き抜けてゆく。






 当分、この残暑は続くだろうけれど、もうじき空の入道雲は、絹雲になびいてながれる。









 落ち着いてこなせたらいいな、と思う。




 この日々、いろんな曲面で、アドバイスや助けてくださったひとたちに、感謝。









 







 季節のゆきかひ、目にみえる大気の変化……。







 
 



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半月の肌うら透くや凪の音も髪も洗ひぬどこからか海へ

2010-08-17 19:15:28 | Weblog

 今日も残暑の一日。




 仕事のたびに汗びっしょり。髪をあらうと首がつかれる、ような気がする。






 




 夕べの空は水浅葱。半透明の月、うっすらと横顔を浮べる。


 水をふくんだ髪は背中にすこし重い。







 









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みづうみをたなうらそっと揺らすごとひみつ崩してかき氷かな

2010-08-14 16:06:25 | Weblog

 かき氷。



 氷水=ひみづ





 掛詞あそび。


 クリーム宇治金時がだいすき。


 
 ちゃんと粒餡の小豆がたくさん入っていて、宇治もちゃんと抹茶の味がするのがいい。






 よしなしごとのいきぬきつぶやき。











 




 
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たおやかに伏目残しき聖マリア葉月昇れる風の夜さやぎ

2010-08-14 15:57:33 | Weblog


 まだ夜ではないけれど、明日は聖母被昇天の日。





 夏たけなわ。まいとし同じことを思うのだけれど、かぐや姫が月に還ったのも葉月十五夜だった。


 源氏物語の女君たちの多く、またこの季節に他界する。





 源氏物語の暦は太陰暦だから、季節は今と一月ずれるけれど、はづきじゅうごや、という言葉並びの醸す情緒は変わらない。



 今夜こちらはベタ曇り。月光は覗かれそうにない。






 毎日が淡々とすぎてゆく。


 その日にやれるだけのことを終えて眠る。単純で素朴で健康だ.









 
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夏の帆のひらくせつなさこころ佇(た)つ君は海ならいつはらぬ、そら

2010-08-09 16:06:48 | Weblog


 海に。






 


 







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しめやかに睫毛や含むはなびらをほぐすとこぼれむ竜胆もひとも

2010-08-09 15:16:37 | Weblog

 竜胆の花。



 笹竜胆は源氏ゆかりで、こちら鎌倉の花。紫陽花とならんで街をいろどる。



 秋の花だけれど、夏からもう、あちこちにみかける。


 夏の酷暑につかれた視界に、この濃い青紫は涼しさを呼ぶ。




 竜胆は青紫と白、どちらも清楚。切花にして室内に活けると、つぼみのままゆっくりと褪せてゆく。


 日にあたらないとはなびらが開かない。窓越しの光りでも無理みたいだ。




 ものいいたげな……言葉閉ざしてという印象の。


 



 目を伏せて、あるいは言いよどんで……そんな間合いのニュアンスで言わず語らず気配を伝えた、のは源氏物語の女性たちなのだけれど、竜胆によそへられた女君はいなかった。


 




 秋深い山路で、目の醒めるような竜胆に出会う……そんな季節はまだ先のこと。




 
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風のみち胸抜く夏のまばゆさは青空わたるされど原爆

2010-08-06 12:44:51 | Weblog

 真夏。



 広島、長崎。


 
 どれほどの出来事であったのか、と毎夏おもう。



 自分だけの思惟、日常のこまごました世界にとりまぎれていると、世界を見るまなざしはせまくなる。

 そうして、あまたのひとびとが今もかなしみいたむ、八月のこの季節。




 わたしていどの至らない身で、おおきすぎる未経験のことなど、かるがるしくは語れない、それは日ごろいましめていることだけれど、ささやかに歌を捧げます。



 いま、わたしたちはすくなくともおだやかに暮らしている。この日々の輝き。




 時間の流れに感謝と。











 街路樹の百日紅、紅白それぞれ、目にしみる猛暑。






 まひるのつぶやき、午後はまたもうひとつ。











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湯をぬけて鰭ふり光る魚のごと汗あたらしく石鹸使ふ

2010-08-04 18:02:34 | Weblog

 汗みずくの昼が過ぎた。



 夕風が吹き始め、あちらの山からまたいっとき、ひぐらしが鳴きはじめる。



     夕立の雲もとまらぬ夏の日のかたぶく山にひぐらしの声           式子内親王


 
 そんな古歌を思い出したり…。




 夜の静けさが待ち遠しく感じられる、真夏。



 夜風。



 月明かり、星明かり。





   忘れてはうちなげかるる夕べかな我のみしりて過る月日を


 
 これも式子内親王。  うつむきかげんなほのめきがやさしい、と思う。








 
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汗のあと手足なびかせほしいまま熱帯となる休憩時間

2010-08-02 12:34:24 | Weblog

 昼にもどって。




 空はよどんでいるけれど、雲に輪郭をぼかしたぎらつく太陽からじんわりと熱気が地上におりてくる。

 水を飲めばすぐに汗にかわる。








 ひとやすみ。






 さて、これから。











 
 



 
 
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かりそめの雫にかへて風鈴をぬけゆく葉月に過去問を解く

2010-08-01 09:00:10 | Weblog

 ふろく。




 今日から八月。



 
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アルファポリス