未来を読んでいて、いくたりかの方の原発、基地をテーマにした歌に心動かされる。
私も少しは社会に目を向けて、原発反対、という意志表示をしているけれど、短歌にそれをうたうことはなかなかできない。
かるがるしく歌ってよいものだろうか、ほんとうに痛みや苦しみを共感できるのだろうか、と迷うからだ。
やすっぽい表現で、正義に加担するふりなんかできない。
勇気を表現するのは勇気がいる。
そうだ、先日とてもすてきな言葉を聞いた。若い画家の女の子だった。
「愛より強いものってなんだと思いますか?」と、彼女。
「何かなあ」と、私。
「それはね、勇気なんです。愛より強いものは勇気」
その場にいた数人は、みな大きく納得したようだった。
愛より強いものは勇気。愛と勇気がともだちさ、とアンパンマン。
だけど、意志表示しないひとを、わたしは非難しない。
自分が快適に生きるために守らなければならない世界がある、それも当然だから。
自分をだいじにできないひとに他者を庇うことはできない。
自分のだいじな世界を破壊されたひとたちの嘆きに、わたしは、たぶん、おそるおそる勇気を絞って、応援している。
それだけ。
傘を持たなかった仕事帰り、しとしと降る春雨に濡れながら、この雨にも何ミリベクレルのナントカが混じっているのかな、などと考えながら自転車を漕いだ。
免疫能力を高めるのが、これからの長生きの秘訣だそうだから、おいしい、栄養バランスのよい夕ご飯を作ろう。
感謝。