午後、仕事がキャンセルになったので、海に出かけた。
夫と一緒に出掛けて、七里ヶ浜で写真を撮ってもらった。
家に帰ってみてみたら、陽射しがまぶしい顔をしている。どうも疲れているかなあ、と我が老け顔を眺めてさびしくなった。
ふと思った。私のお母さんは、ある一定の年齢のまま心を固定して晩年の時を生きている。
これからも、ずっとそうだろう。
家に帰り、雛人形の前で、もう一度撮ってもらった。
化粧もしていないが、まひるの日向のわたしよりは多少見られる顔になったようだ。
女優と名乗るなら美しくなくてはいけない。絶対に美しくなければならない。これは私個人の思い入れに過ぎず、世間からは非難されるかもしれない。
だから、というわけではないが、おひとを見る時も、掛け値無しによしあしを見つめるように心がけている。
五十歳。いいえ、終生「美しい」顔でいよう。
醜さを見るのはきらいなので、自分の周囲の女性たちも美しくあってほしいと思っている。
わたしは不思議な女で、同性の美しさに対して嫉妬がない。
美しさよりも、相手の精神的な醜さを見ると、はっきりきらいになる。肉体的な欠点は修正しようがない。それは神様のたまものだ。
だが、精神は自力で修正できるはずだ。
自分については、24時間いっしょにいるので、他人よりさらに視線が厳しい。
だから、自分を嫌いにならないように丁寧二時間を過ごしている。
この画像をそのうち母に送ろうと思う。
何て言うかなあ。
遠慮のないひとだからなあ。