2月12日、蒲郡市で開催された第28回三河湾健康マラソン大会は、総勢3,700人のランナーが、10㎞と3㎞に分かれて健脚を競った。当日は、三河湾特有の強風が吹き荒れ、しばしば逆風に煽られたが、快晴で、久し振りに雪の無いロードを走る喜びを味わった。
練習不足のため、目標タイムを「70分以内」に置いたが、予想以上のタイムでフィニッシュした。「65分20秒」(60歳以上の部154位/202人、総合1,354位/1,726人)は上出来だったが、妻が「63分06秒」で先着し、後塵を拝したのがくやしい。
昨年暮れ、「東京マラソン」の抽選に漏れ、はずみで3月18日に開催される「板橋cityマラソン」にエントリーしてしまったが、とても完走出来る状態ではなく、途中棄権を覚悟している。
今冬の金沢は、雪の影響で外を走る機会に恵まれず、本格的な春の到来が待ち遠しい。
雪国のランナーは、冬期間、ジムのトレッドミルや、体育館での周回コースでトレーニングをする宿命だが、晴走雨読型の私には、ストレスが増すだけ。気分転換に、「フルマラソン1歳刻みランキング」を開いて、時系列データを追ってみると、面白い傾向が見つかった。
これは、日本陸連公認コースを使用した主要大会の結果を男女別・年齢別に集計し、順位付けするものだが、第1回目(2004年度)の完走者数約78,000人が、2010度では179,000人になった。近年、大規模な都市型マラソンが急増しており、2011年度集計では、おそらく20万人の大台を突破するに違いない。
ついては、興味深いのがタイムで、70歳の男性では、2004年度100位のタイム「6時間5分23秒」だったものが、2010年度では、「4時間18分16秒」に。女性60歳では、初年度の完走者数が62人(62位のタイム「7時間45分17秒」)だったものが、2010年度では、100位タイム「4時間42分51秒」に向上した。
一方、若年層のレベルは低迷気味で、20代の女性では、29歳の100位タイム「3時間53分39秒」に対し、20歳では「4時間45分29秒」で、60歳女性よりも遅い。
制限時間が緩い都市型マラソン大会が増えた半面、ウオーキングの延長線上で準備不足のまま参加するランナーが増えるのは如何なものか。健康志向の周辺事業が活気を呈するのも結構だが、スポーツとしての厳しさを自覚することも大切な要素だと思うのだが。
次回更新は、3月15日の予定。
今日から開催される札幌の「雪祭り」になると、思い出す友人がいる。11年前、高知出身の部下と商用で出掛けた時のこと。会場へ向かう途中、南国育ちの彼と私とでは、雪道の歩き方が全く違った。
何度も転ぶ姿を見て,気の毒になり、見物を早々に切り上げようとしたが、彼は何度か転ぶうちに徐々に歩くコツをマスターしていった。
さて、各地で自治体やNPOが、除雪方法の講習会を開催している。除雪作業は、重労働だけに、高齢者が多い地域ではボランティアのサポートは有難い。
しかし、講習会やマニュアルを作成しなければ、雪かきの手伝いが出来ないようでは心もとないし、行政コストを膨張させる一因でもある。
「習うより慣れろ」で、失敗を繰り返し、効率的な雪かきを工夫する常識ですら、今や風化しているようだ。私が育った環境では考えられなかったことで、寂しい限りだ。
NHKの「ラジオ深夜便」で、「今日の花・一句」を紹介しているが、2月3日は、「よく見れば なずな花咲く 垣根かな」だった。これは、俳聖芭蕉が、垣根伝いに咲いているなずなの花を詠んだもの。
しかし、今日の金沢は、いささか趣を異にし、雪景色の白が広がっていて、なずなの白は見当たらない。
明日は立春だが、雪国では時節の実感が伴わない。雪かきをして、カレンダーをぼんやり眺めていたら、「立春や 暦の文字が 虚しけり」となった。これが季節の実感だ。