プラチナ世代のマラソン旅行

時悠人chosan流処世術

★トルコ紀行(1/5):イスタンブール(その1)

2010-11-01 11:17:09 | 旅行記

 071 夜明け1時間位前、耳をつんざくようなアザーンの声で目が覚めた。近くのモスクに設置されたスピーカーを通して流れて来ていると知ったのは、イスタンブール滞在3日目だった。イスラム教の礼拝(サラート)は、一日5回行われるが、一回目は信徒の1日の始まりとなる。064

 アザーンとは、信徒に対する礼拝への呼びかけを意味し、キリスト教の鐘、ユダヤ教のラッパと同じ役割にあたる。最初、うるさく思えたアザーンを毎日聞いているうちに、ゆっくりと間をおいた朗唱が心地よい響きに変じた。

 075 イスタンブールの代表格のブルーモスクには、ユニークなエピソードが残されている。モスクの尖塔を「ミナレット」と称し、その本数が格式を示すが、メッカ(アラビア半島の中西部)以外では、4本までと決められているのに、ブルーモスクには6本もある。

 現地ガイドによると、モスク建設を命じたアフメット1世が、「金」のミナレットと言ったのを、「6本」と聞きちがえたのだとか。トルコ語で、「金」は「アルトゥン」、「6」を「アルトゥ」と発音するそうだが、真偽の程は定かではない。

 キリスト教圏や仏教圏で、町全体に讃美歌や読経が流れることはなく、イスラム教のアッラーフ信仰が如何に強固なものかを思い知った。これは、トルコ国内どこに行っても同じで、日常生活の基盤を成しており、他国で感じたことのない鮮烈な印象だった(写真左上と右はブルーモスク、左下はアヤソフィア)。