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時悠人chosan流処世術

★「いじめと自殺」の根本原因

2006-11-14 14:13:57 | 日記・エッセイ・コラム

 連日、いじめと自殺のニュースに触れ憂鬱な気分にさせられる。中学校の校長を勤めた高校の同級生に会ったので、経験談を聞いてみた。すると、学校の現場は文部科学省や教育委員会の把握と余りにも懸隔があるのに驚いた。

 学校給食の費用を支払わない親が1割位いて、先生が夜、手分けして自宅へ集金に歩いたら、子供を応対に出して居留守を使う家庭が多いとか。これでは、親が子供に嘘をつけと教育しているのと同じだ。また、ある母親は、「NHKだって払う人と払わない人がいる」と問題をすりかえて開き直ったそうだ。おまけに、「お金を払うなら美味しい食事を出して欲しい」と注文を付けた人までいたとか。聞いていて、あきれてものが言えなかった。

 一方、いじめが発覚して自殺した校長もいるが、これも痛ましい話だ。ご本人は小心で真面目なのかも知れないが、責任の取り方としては情けない。そうでなくても、文科大臣宛てに自殺予告文書を送る者まで飛び出すご時世だ。人命の大切さを教える立場の者が自らの命を絶ったのでは、自殺の連鎖現象が起きても不思議ではない。

 いずれにせよ、一連の問題は当事者の誰か一人が全面的に悪いということはあり得ない。個人的には幼児教育をきちんとしない両親の責任が一番重いと考えている。幼稚園や保育所に全てを任せるような親は、「お金を払っているのだから、責任もって教育すべきだ」と決めてかかっているに違いない。

 政府が経済的支援主体の少子化対策などを打ち出すから、余計その傾向が強くなると危惧している。せめて、学校給食の費用は、児童手当と相殺して支払う位の工夫をすれば、先生が集金活動に汗を流す必要は無くなるだろうに。現場を知らない政治家やお役人には血が通った対策は期待出来そうにもない。