カタカナ・ミステリー大全

洋物のミステリーの読書日記。原則は文庫本のみ。

アメリカの警官は、ドーナッツが大好き!

どうぞ、召し上がれ。

『傍流の記者』本城雅人 新潮社

2021-05-16 21:40:52 | 和物
 2018年直木賞候補になった作品。舞台は東都新聞社。社会部同期の6人のエース達の物語。社会部にあって、「警視庁の植島」「検察の図師」「調査報道の名雲」「人事の土肥」「友軍の城所」そして「同期が認めたエースだった北島」それぞれの物語。記者として突っ走る。キャップとして後輩の尻を叩きながら走る。デスクとして率いる。それぞれの場所でそれぞれの力、それぞれの挫折と葛藤。新聞が輝いていた、そして最後の輝きの時代と言うべきか。政治部との軋轢、最も新聞らしいというのが社会部か。本城という人、サッカー、野球といったジャンルもいいが、この新聞という世界では息が詰まるほど。☆☆☆☆ほ。