再読シリーズ。というか、間違って二度買いをしてしまった。霞ヶ関の地下鉄駅で爆発が起こる。オウム事件を思い出させる凄惨なテロか。元外人部隊の日本人にとって、久々に訪れていた日本は耐え難いものとなっていた。こんな日本に戦争を挑む。古い日本を背負った男が、プロとしての意地の中に突き進んでいく。カンボジア人の母を地雷で亡くし、自衛隊で爆発物のプロとなった男。斜めに世の中を見ているようで、筋が一方通る同僚。予告電話を受けたばかりに、責めを負い、自身にも課した刑事。オウム事件の頃にもてはやされた若手社会学者。それぞれが事件の渦に巻き込まれていく。その中のメッセージは、こんな日本でいいのかと。テンポのいい進み具合に一気に読了。☆☆☆☆か。