『臨場』横山秀夫 光文社文庫 2008-09-24 23:58:02 | 和物 『半落ち』で有名になった横山秀夫を初めて読んだ。短編集。ジャンルは警察物。倉石という検視官を中心に話は巡る。「終身検視官」、「倉石学校の校長」と言われる第一課調査官の、職人過ぎる職人技とそれを持った男の強烈な個性の物語。実に上手いものだ。短い中で起承転結。上質の落語のような読後感がある。時に、その意が汲みにくい場合もあるにはあるが、和物の鉱脈作家であることは間違いなさそう。このシリーズ、もっと読みたいと思わせる。☆☆☆☆ほ。