備前焼 やきもん屋 

備前焼・陶芸家の渡邊琢磨(わたなべたくま)です。陶芸、料理、音楽、路上観察……やきもん屋的発想のつれづれです。

展覧会~第71回 一水会陶芸部公募展

2009-12-09 00:00:00 | 展覧会・ご案内
今日から14日(月)まで。西武池袋本店にて。


絵画団体を母体として発足した陶芸部門で、今回で第71回を数える歴史ある公募展です。
絵付け・釉薬関係者が多いのですが、備前焼では金重陶陽先生・藤原啓先生が創設メンバーでもありますから備前焼の先輩方のご活躍も華々しい会です。
設立当時には、荒川豊蔵、今泉今右衛門(十二代)、金重陶陽、木下義謙、酒井田柿右衛門(十二代)、硲三彩亭(伊之助)、藤原啓の諸先生方が在籍していらっしゃったようです。


日頃、備前焼業界にいると『焼締め陶』の話が中心なので、こういう公募展で出会う他の窯業地のヤキモノ屋さんとの話が新鮮で楽しみです。
他の窯業地目線に触れると現代陶芸における備前焼の独自性を再認識し、また対極的かつ大局的なものの見方が出来るような気がします。(気がしているだけで、実際は舞い上がってます)
同じモノを指しても言葉が違う(業界に方言がある)ので、そういう部分も訊きどころでもあります。

陶芸界重鎮の先生方がズラリと揃い踏みなので、その御威光にはいつもクラクラとします。
実際は皆様、紳士であり温かな目で導いて下さるので、ついつい色々とお伺いしてしまいますが…。間違っても「べらんめぇ」な口調では話されません。流石でございます。(江戸っ子が少ない…)
三代目徳田八十吉先生(故人)にも色々とご教示いただきました。謹んでご冥福をお祈りいたします。



さて、今年は『佳作賞』を頂きました。
3年連続の受賞となりました。有難う御座居ます。m(_ _)m

一昨々年は、一水会賞という名誉ある賞を頂き、昨年は第70回の記念展で全国巡回しました。また『陶説』にも取り上げていただくなど大変光栄な巡り合わせに感謝しております。


今年の備前焼の顔ぶれは、入選5名・入賞3名(佳作賞2名・一水会会員優賞1名)・委員会員5名と、近年にしては多いほうではないでしょうか。

会場で授賞式・懇親会があるので備前から何名ぐらい参加されるのか、お楽しみです。おおむね備前からの参加が少なく、例年寂しく思っておりますので。
昨年は、I先生と二人っきりでしたし…。(-_-;)


ご高覧をいただけましたら幸甚に存じます。 m(_ _)m m(_ _)m m(_ _)m




■ 第71回 一水会陶芸部公募展 ■

日時 : 2009.12.9(水)~14(月)
場所 : 西武百貨店 池袋本店 6F
     西武アートフォーラム  (TEL 03-5949-2663直通)

日本の陶芸レベルの向上を目的として、半世紀にわたり陶芸界の登竜門の役割を担っている「一水会陶芸部公募展」を開催いたします。日本陶芸界において、中心的な活躍をする人間国宝の酒井田柿右衛門・井上萬二・伊勢崎淳・吉田美統をはじめ、新進気鋭の若手作家までの意欲的な秀作80余点の展観いたします。(西武HPから)



恒例・窯焼き芋

2009-12-07 14:12:47 | 陶芸
窯焚きも4日目。
はじめチョロチョロだった火の勢いも、今はパッパの状態。

これぐらいになると、焚き口にしているレンガの上で焼き芋が出来ます。
石焼き芋というか『窯焼き芋』。
アルミホイルに包んだ芋が焦げないように時々引っくり返しながらしばし…、周りに甘~い香りが漂いはじめたら食べ頃です。

その気になれば、いくらでも焼けますが、小生はあまり芋には執着がないのでひと窯あたりで1、2本程度です。これがそのままイコール、石焼き芋の年間消費量です。
それと自分で作る焼き芋なら、これが最高の出来のはず。「良いものを少しだけ。これが贅沢というもんです」と、芋で力説しなくても良いか…。


ウチの子供達は、自分で焼くのも楽しみなのでジャンジャン焼きます。
手伝いに来ているココの窯のお子様たちも同じようです。
やはり、ヤキモノ屋んチの子供には、共通する事なんだろうか…。


「焼き芋には、お茶が必要!」という事で、ヤカンも掛けておきます。すぐにお湯が沸きます。
「いや~、窯って便利~」

何か間違ってる気がしないでも、ないでも、ないような……。事の良し悪しはハッキリさせないでおこう。

窯焚きの楽しみってもんです。


窯焚き手伝い

2009-12-04 10:30:42 | 陶芸
窯焚き手伝いの始まり。
窯はウチと同様の窖窯(あながま)で、サイズも近い。
ただし、考え方の違いで色々な部分の仕様が異なる。それが面白くも勉強になるところ。

一日目は、はじめチョロチョロなので、一晩かかって上がった温度は気温~40℃まで。まだ芋も焼けない程の火の大きさだ。
じ~っと焚火に当たっての夜明かし。シンシンと冷え込む夜ではあったけれど、火のそばは暖かい。


一晩で一冊の本を一気に読んでしまった。タイムパラドックスもの。小生がこの手の本を読む事は珍しい。細君が図書館で借りていた本を拝借した為だが、この人のSF調のものは初めて。
この作家の一連のミステリー小説は、いつもプロットは面白いんだけど描写の繊細さにもうひとつ深さがない。ストーリーも面白いので映像化されたドラマや映画は人気がある。映像を作る側の創意を得やすそうなタイプの作品。
今回もそういう感じ…と、生意気な感想など。


窯焚き中は、本が一番読める時間である。
薪がパチパチとはぜる音を聞きながら、本を読むのはなかなかに良い雰囲気である。これにスコッチでもあれば絵になる風景だけど、窯焚き中はノンアルコールにしている。
火を扱う時にアルコールが入ると体がしんどい為。温度が上がるほどそれは顕著になる。


さて、今晩は何を読もうか…。
出かける前に本棚の前でしばし考える必要があるな。


シンボルツリーの紅葉

2009-12-01 09:00:39 | Weblog
モミジの紅葉が綺麗。
いつの間にか拙宅のシンボルツリー的な存在になっている。

剪定もせず自然の形とはいえ、庭木としては奔放が過ぎる。
しかし、自由にノビノビは田舎暮らしならではなので、もう好きにしてくれい~。

そういえば、この木も師匠宅の実生の苗だったような…。確か菜箸程度の太さだったと思うから、15年前後の樹齢なのかな。
度重なる引越しもあったし、台風で倒れたり、草刈り機で刈られたりと色々とありましたなぁ。やっとここが安住の地か…。

でも今年の夏に、根元近くを虫が穴を開けていたのを発見しているので心配。
ライラックはその虫がワシワシと穴を沢山開けて枯らしてしまったので要注意。


朝が一番綺麗な時間帯。
山の稜線を越えた斜めの光に、夜露に濡れた葉が一段と深くも冴えた色になる。
柔らかな朝の陽射しの中で水滴のひとつひとつが煌いて……。


とりあえず、今が見ごろ。

毎日が、プチ紅葉狩りです。(またの名を、落ち葉掃除とも言う)