備前焼 やきもん屋 

備前焼・陶芸家の渡邊琢磨(わたなべたくま)です。陶芸、料理、音楽、路上観察……やきもん屋的発想のつれづれです。

経験上の工法

2009-08-11 23:29:10 | 陶芸
キチンとした屋根ってあった方が良いと…。

チビ窯を作るときにはタープを仮設していたけれど、やはりその下で火を使うとなると、燃えない素材でつくる必要がある。そうしないといつまで経っても焚けない。

焚かねぇ窯は、ただの窯だ。(ポルコ・ロッソ風)


キチンとしたと言いつつも、一日で作りたいのはいつもながら。
木造の予定で計画中に、細君が「単管パイプは?」と。
設計のラフを描いて、部材計算をすると単管パイプの方が安い。でも、工事現場チックな出来上がりになるなぁ…。


しばし考えた。
結局、窯と柱との距離が近い事もあるので『単管パイプ』案を採用した。決まってしまえば、一気呵成に。

これまでのノウハウから編み出した横着な作り方で。竪穴式工法とでも言うべきか。
穴を掘って割栗石と捨コンを入れる。ブロックの穴に柱を入れて立てる。柱に仮の支えを取り付けて3点で自立させつつ、水準器で振りを見て垂直に立てる。位置が決まれば、柱の基部にコンクリートを流し込んで固定する。これで基礎から立つ柱が出来る。ブロックは引き抜け防止の為。
この柱同士を梁で結束し、垂木を流して屋根をつければ終了だ。


一般的な基礎を作ってから柱を立てる方法とは違うけれど、ひとりで組み上げるにはこれが早く、それなりの仕上がりになる経験上の工法。これまでトラブルはなかったと思うから良しとしている。

ただ、竪穴式住居と変わらない工法なので、工事の途中を見られると若干の恥かしさがあるのが難点かな。