備前焼 やきもん屋 

備前焼・陶芸家の渡邊琢磨(わたなべたくま)です。陶芸、料理、音楽、路上観察……やきもん屋的発想のつれづれです。

薪割り

2010-01-22 01:54:02 | 陶芸
窯焚きしつつ薪割り。

元々は裏山にあった山桜。
台風の度に家の方に傾いてきていて危険だったので、数年前に切り倒した。それから窯場で乾燥(ずっと放置)していたけれど流石に邪魔になってきたので、「この際焚いてしまおうか」と…。
乾燥しているので割るのに難儀するかと思いきや、素性の良い幹だったのでアッサリと解決。


薪割りといえば『日本昔ばなし』の如くマサカリ振り回す……のではなく『矢(金矢)』を使う。

尖った刃こそ付いていないけれど、立派な鍛冶もの。これひとつが既に斧(ヨキ)の状態。これを大ハンマーで打ち込めば、クサビとなって木は裂ける。素性の悪い木を割る場合に備えてスペアも必要。

斧を振り回すよりも安全かつ楽。
ただし、最近は使う人が少ないらしく、なかなか店には置いていない。薪ストーブオーナーにはオススメなんだけどなぁ。

外国製で強化プラスチックのカラフルなものもある。これは丈夫なクサビである。クサビでも上手く打ち込めば木は割れるという事。
カラフルなものはアウトドア用品の色使いの発想なんだろうけれど、残念ながら道具としてのパワーが感じられない。


土佐鍛冶は山仕事の道具(鉈など)が得意と見えて、四国に行くと通りすがりの荒物屋の奥に在庫があったりするので、欲しい人は四国へ行くべし。


鍛冶屋さんも地域性や専門分野があって面白い。

畑道具・大工道具・山道具・肥後守・包丁・彫刻刀・刀・鉄砲・釘……。


備前では、やはり長船の『刀』。これは奥深い。

まぁ、今のところ拙宅には必要ないけれど。


さて、サクッと山桜も割ったので後は焚くだけだ。


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