朝から窯を開ける。
チビ窯とはいえ、窯を開けるときには独特な緊張感がある。何かなぁ、合格発表の封書を開ける時の気持ちか。
やったことが如実に反映されるので結果に一喜一憂はあるけれど、同時に「冷静に因果関係をどれだけ探れるか」が次回へのポイントでもある。
なので、はやる気持ちを抑えつつ観察しながらの窯出し。
今回の検証の第一は、例の破裂音。
場所の特定は一目瞭然で、原因もフムフムなるほどと。
備前焼業界における「ならぬものはならぬものです」やな。ちゅうか「あかんもんはあかん」か……反省。
被害は覚悟していたよりも小さかった。原因のモノが1点。その破片が引っ付いた3点のみ。
全体的に伏せて窯詰めしていたのが幸いしたよう。
大きな音自体もレンガの炉壁の反響も多分にあるだろう。コロガシも無事でした。
目標が『爽やかなブルー』だったのに、一転、窯焚きが『暗澹たるブルー』になっていて、「ショボーン (´・_・`) 」 だったけれど被害状況の軽さに安堵しました。
以上、報告オワリ。 (`・ω・´)ゞ
あとは目標がどれだけ達成できているか……。
ここからが肝心です。
さて、3月上旬の個展のモノとしては、『青備前の白象嵌』。
あえて同じ模様にしていないので、同じ形でもそれぞれ製作時間が異なります。
『製作時間に対する焼き上がりの良否』という自分だけにしか判らない小さな関係に一喜一憂。
3月下旬の備前陶心会展のモノ。テーマは『角』。
今回の窯に発想が違うものを2種類入れていました。真面目路線とオチャラケ路線。
焼き上がりの関係で問答無用に片方に決定してしまいました。
テーマの『角』は『かく・かど・つの・すみ」とも読めるので、メンバー45人が如何様に出してくるかが楽しみでもあります。
この展覧会は展示のみ(非売)なので、普段とは異なる仕事が出来る場でもあります。
それぞれ個人が「普段の仕事との折り合いをどうつけるか、つけないか」というのが見えて面白い場面でもあります。
昨年ぐらいまでは四角いデザインのモノが流行っていましたので、角(かど)のある花入、鉢、皿は想像しやすいところです。
如何でしょうか。
さて、これからサンドペーパーで磨いて水洗いすると、綺麗になります。(アタリマエ)
ここからの良くなり具合も楽しみではあります。
ただし、かなり埃っぽい。水も冷たいねぇ。
昼からは磨き作業です。『井戸の茶碗』でも聞きながらやりますか。