「スパイスが要るな~」と思い立って、少量だけ作る。原料はストックしてある。
これは火に強くて、持ち味である粗さもへたらないし、何よりも全体が白い仕上がりになるので色を付けたくない場面では重宝する。
ただ量が多いと締まりが無くなるので注意が必要。
煮物における白醤油や薄口醤油のような扱いです。
原料全体を細かくして水に溶いて、一旦ザルで漉します。
カッテージチーズやマスカルポーネの中間ぐらいの雰囲気になったら、布を敷いたザルに移して余分な水を抜いたら出来上がり。簡単。
布はウチの場合、造り酒屋さんが使っている酒を絞る袋を流用しています。丈夫ですし澄んだ水が排出されるくらいメッシュが丁度良い。
キャンバス地でも良いけれど、あまり厚手の布では逆に排水しにくくなるので注意。ウールはダメです。綿は長持ちしないけれど……少量なら、まぁエエか。
夏なら一日あれば充分排水する。冬場は2日か3日は掛かるかな。ちょっと堅めなモッツァレラぐらいが使い頃。
ビニール袋に入れておくと、何年経っても使える。もし堅くなっていれば水に漬けて戻せばOK。
使いどころさえ押さえて置けば、なかなかに便利なスパイスです。
スパイスといっても粘土。備前産の粘土です。
備前でも耐火度の高い『ほぼ一次粘土』状態の白くて粗い山土があります。雰囲気としては信楽のような感じ。
かつて大窯(桃山期)の発掘調査時に発見されたというお話を伺っておりますが、その同じ流れの粘土です。ただ連房式登窯の方は使わないかな。
これは窖窯(あながま)の特定の場所焼くと、素地は白くて自然釉が面白い発色になります。単味では焼き締まらないのでブレンドして使う事が多い。
鉄分の少ない粘土に少量混ぜて使うのがウチの定番ですが、いずれにせよ、大量には使う事のないスパイス的な土です。
備前の粘土は一般に黒色が多いけれど、まぁ色々あるという事です。
特に『窖窯使い』にとっては、窯の中の還元雰囲気や温度帯のムラを積極的に活かそうとすれば、俄然使う粘土の種類が増えることになります。
そこが他にはない面白さですが管理が大変。
今回使う粘土は原土ベースで6種類あります。
同じ原土でも異なる粗さのメッシュで粘土にしてあるので……ウ~~ン……いっぱい。
こうなると、少量使い残した黒い粘土があると「これは何だっけ?」という状況になる事もあります。
そういう場合はどうするか……。
小生の場合、一点モノを造ってしまいます。同じモノは二度と出ないという備前焼の特性を逆手にとって。
釉薬のヤキモノ屋さんなら釉薬自体が種類が多くなるので、結局は管理能力の問題なのでしょうが。上絵なんてやってたら……。
(ビゼンヤキデ、ヨカッタヨ)
それにしても、この粘土。
美味しそうです。
※備前粘土の黒は有機物の色です。成分比で見ると『灼熱減量』として表記されています。二次粘土であるので移動中に夾雑物を巻き込むので有機物の量が比較的多くなります。
このような一次粘土は備前では珍しい部類になります。
古老にお伺いすると、山に入って採掘したり「秘密の場所がある」という話も色々とありますし、山で犬に追いかけられたオモシロ話もあったり。
なにかと参考になるお話が雑談に紛れていたりするので、先達のお話はなかなかに重要です。ただ、秘密と言いながらも皆に話して公然というのもありますが……。
これは火に強くて、持ち味である粗さもへたらないし、何よりも全体が白い仕上がりになるので色を付けたくない場面では重宝する。
ただ量が多いと締まりが無くなるので注意が必要。
煮物における白醤油や薄口醤油のような扱いです。
原料全体を細かくして水に溶いて、一旦ザルで漉します。
カッテージチーズやマスカルポーネの中間ぐらいの雰囲気になったら、布を敷いたザルに移して余分な水を抜いたら出来上がり。簡単。
布はウチの場合、造り酒屋さんが使っている酒を絞る袋を流用しています。丈夫ですし澄んだ水が排出されるくらいメッシュが丁度良い。
キャンバス地でも良いけれど、あまり厚手の布では逆に排水しにくくなるので注意。ウールはダメです。綿は長持ちしないけれど……少量なら、まぁエエか。
夏なら一日あれば充分排水する。冬場は2日か3日は掛かるかな。ちょっと堅めなモッツァレラぐらいが使い頃。
ビニール袋に入れておくと、何年経っても使える。もし堅くなっていれば水に漬けて戻せばOK。
使いどころさえ押さえて置けば、なかなかに便利なスパイスです。
スパイスといっても粘土。備前産の粘土です。
備前でも耐火度の高い『ほぼ一次粘土』状態の白くて粗い山土があります。雰囲気としては信楽のような感じ。
かつて大窯(桃山期)の発掘調査時に発見されたというお話を伺っておりますが、その同じ流れの粘土です。ただ連房式登窯の方は使わないかな。
これは窖窯(あながま)の特定の場所焼くと、素地は白くて自然釉が面白い発色になります。単味では焼き締まらないのでブレンドして使う事が多い。
鉄分の少ない粘土に少量混ぜて使うのがウチの定番ですが、いずれにせよ、大量には使う事のないスパイス的な土です。
備前の粘土は一般に黒色が多いけれど、まぁ色々あるという事です。
特に『窖窯使い』にとっては、窯の中の還元雰囲気や温度帯のムラを積極的に活かそうとすれば、俄然使う粘土の種類が増えることになります。
そこが他にはない面白さですが管理が大変。
今回使う粘土は原土ベースで6種類あります。
同じ原土でも異なる粗さのメッシュで粘土にしてあるので……ウ~~ン……いっぱい。
こうなると、少量使い残した黒い粘土があると「これは何だっけ?」という状況になる事もあります。
そういう場合はどうするか……。
小生の場合、一点モノを造ってしまいます。同じモノは二度と出ないという備前焼の特性を逆手にとって。
釉薬のヤキモノ屋さんなら釉薬自体が種類が多くなるので、結局は管理能力の問題なのでしょうが。上絵なんてやってたら……。
(ビゼンヤキデ、ヨカッタヨ)
それにしても、この粘土。
美味しそうです。
※備前粘土の黒は有機物の色です。成分比で見ると『灼熱減量』として表記されています。二次粘土であるので移動中に夾雑物を巻き込むので有機物の量が比較的多くなります。
このような一次粘土は備前では珍しい部類になります。
古老にお伺いすると、山に入って採掘したり「秘密の場所がある」という話も色々とありますし、山で犬に追いかけられたオモシロ話もあったり。
なにかと参考になるお話が雑談に紛れていたりするので、先達のお話はなかなかに重要です。ただ、秘密と言いながらも皆に話して公然というのもありますが……。