ひとり言 ひとつふたつ詩集

沖縄から詩をつぶやきます。

音ーピンポーンー

2018-09-10 19:57:49 | 日記


                音ーピンポーンー



              看護のテキストに
              目を通していたとき

              
              ふいに
              ピンポーン
              ピンポーン
              の音



              あの病院の
              玄関を
              母の車椅子を
              押して
              いくと
              いつも
              ピンポーン
              ピンポーン
              と
              鳴っていた


              ひとり
              母の病室を訪ねるときにも
              その玄関は
              ピンポーン
              ピンポーン
              の音


              病衣の母が待っていたから
              急いで
              職場を抜け出し
              玄関につくと
              ピンポーン
              ピンポーン
              の音


              母が嫌がった
              ピンポーン
              ピンポーン
              母に会うために
              通過すると
              鳴っていた音



              母と娘のすれ違う
              音


            
              今も
              突然聞こえてくる
              ピンポーン
              
              

さばいばる

2018-09-10 19:44:10 | 日記




               さばいばるーきっとに会いに行こうー



             空飛ぶ風に乗って
             あなたに会いに


             黄や赤、茶色の葉が
             かさこそと
             ふるえている道を歩いて
             あなたに会いに


                 道の真ん中
                 裂けめや
                 傾いたうちや
                 昨日までの風景が
                 一瞬にして
                 崩れさせたものに
                 つぶれる胸
                 恐怖
                 を
                 越えて


             あなたに会いに

     
             それでもなお
             明日に
             踏み出すための勇気を見せる
             あなたに会いに行こう