ひとり言 ひとつふたつ詩集

沖縄から詩をつぶやきます。

旅の途中で

2020-06-15 22:51:17 | 日記
                        旅の途中で


                    いきなり
                    真夏
                    橙色のまぶしい太陽
                    空気を
                    熱く燃やしている
                    焔
                    めらめら

                    考えることが難しくなり
                    空白に
                    飛んでいく記憶

                    燃え尽きて
                    ない記憶が
                    手のひらの上で
                    さらさら
                    溶けて
                    しまわないように
                    大事に
                    そっと
                    包んでみる

                    光る粉
                    
                    ちぎれていく
                    
                    こんなふうに
                    ひとは
                    時間の
                    一粒
                    一粒
                    を
                    いとおしみながら
                    遠くを
                    旅するのだろうか
                    
                   歯軋りしても
                   ことは
                   変わらず

                   理不尽な
                   事象が
                   あちこち

                   石ころ
                   や
                   雑草
                   が
                   ころがっている
                   と
                   軽視され
                   

                   雑草なんてない
                   名前はあるが
                   無視されて
                   踏みつけられて

                   いつも
                   道の途中