ひとり言 ひとつふたつ詩集

沖縄から詩をつぶやきます。

きしもじん

2019-01-28 20:42:36 | 日記

                    きしもじん


               にゅっと
               轆轤首が突然現れて
               噛み付いた


          
               轆轤首かとおもったが
               よくみたら
               ちろちろ赤い舌に赤い目


               
               自覚できない怒りを胸に抱いた
               もしかすると自覚しているが
               認めることができないもどかしさ
               が
               ちろちろ
               と
               赤く燃えているのだろうか




               目を閉じて
               見ていない振りをした
 



               鬼子母神
               赤ん坊を食らう
               鬼は
               

               自覚をしたとき
               あるいは
               どろどろとした沼地を
               かき回し


          
               そして
               静かに沈めたら
 

            
               澄み切った清らかな水
               になるだろうに