ひとり言 ひとつふたつ詩集

沖縄から詩をつぶやきます。

あたらしい「さらい」

2013-10-19 13:54:18 | 日記

                        あたらしい「さらい」

                   さらい

                   ぬーうー いちん          
                   ちちとゅらし ん でぃ
                   いちん ちかん

                   ぬーがらー
                   いちむし ん あらん
                   ぬーやがやーや
                   いちむし やてぃん

                   みやー ぽち 
                   でぃ ゆべー 
                   「んー」 ん いち ふりむちゅんどー

                   
                       330号線に
                       車の列が行く
                       バイクがその車の間を疾走している

                       スーパーの荷物を載せたトラック
                       ベビー イン カーのステッカーを貼った軽自動車
                       が
                       走る


                       お昼前の
                       いいお天気の空
                       プロペラでもなく
                       飛行機でもない
                       飛行物体が
                       330号線の上を
                       ドー
                       ドー
                       と
                       唸り声をあげて
                       飛んでいる

                       翅は
                       ななめ向き

                       
                       いいお天気の
                       青い空
                       向こうには
                       青い海

                       白い雲がわき

                       保育園の子が
                       空を見上げて
                       走っている



                   うぬ とちぇー 
                   「地理的に優位」んでぃ
                   
                   えーたい
                   まーぬぅ くに ん かい
                   うんじゅ ぬぅ くに が ゆうい やんでぃ でぃが

                   うんじゅ ぬぅ くに が
                   た―ぬ ため たー まむいがさい


                       牙とまなざしを
                       とられて
                       砂糖と油に
                       中毒し

                       麻痺した
                       頭は
                       うつむいて

                       とぼとぼと
                       つぶやきながら
                       細い路地を
                       歩いている 

                


                   
                     あたらしい「さらい」

                                   

                   完璧に

                   何を言っても          
                   聴いてください と 頼んでも
                   言っても聴くことなく


                   なんだか
                   生き物(でもあるか) の ように
                   何でしょうね
                   生き物 でも

                   みやー ぽち 
                   と 呼べば 
                   「んー」 といって 振り向くのに


                       330号線に
                       車の列が行く
                       バイクがその車の間を疾走している

                       スーパーの荷物を載せたトラック
                       ベビー イン カーのステッカーを貼った軽自動車
                       が
                       走る


                       お昼前の
                       いいお天気の空
                       プロペラでもなく
                       飛行機でもない
                       飛行物体が
                       330号線の上を
                       ドー
                       ドー
                       と
                       唸り声をあげて
                       飛んでいる

                       翅は
                       ななめ向き

                       
                       いいお天気の
                       青い空
                       向こうには
                       青い海

                       白い雲がわき

                       保育園の子が
                       空を見上げて
                       走っている



                   この土地は 
                   「地理的に優位」という
                   
                   
                   どこの国に対して
                   あなたの国が優位というのか

                   あなたの国が
                   誰のために 誰を守るというのか


                       牙とまなざしを
                       とられて
                       砂糖と油に
                       中毒し

                       麻痺した
                       頭は
                       うつむいて

                       とぼとぼと
                       つぶやきながら
                       細い路地を
                       歩いている