道草、より道、まち歩き。

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プルタブはいくら?

2008年10月02日 21時11分50秒 | 環境
Img_3666全国的にプルタブを集めて車椅子を贈ろうという活動が盛んです。先日もPTAの役員が近所の人に頼まれたと学校に袋一杯のプルタブを持ってきました。これは中学校に持って行きます。
中学校では生徒会が中心になって収集していて、二つの小学校と商店街・企業などから4年がかりで300kg、地域のマラソンクラブさんが7年がかりで200kgを集め、合わせて去年、とうとう500kgのプルタブが集まり、西区社会福祉協議会に車椅子を1台寄贈しました。
プルタブの重量は色々言われてきましたが、江別にある「リングプル再生ネットワーク」というリングプルを回収している組織では、リングプル510kgから介助用・自走式の車椅子を提供しているそうです。
この組織では、簡単に言うと学校や団体からプルタブを回収してアルミ業者に買って貰い、その資金で車椅子を購入、持ち込んだ学校・団体に車椅子を提供する活動をしています。

~ 夜、またまたおかしな考えが頭をよりぎ、夕食前に電卓を前に頭を抱えていたら妻が「何悩んでる?」と聞くので「いや、下らないこと」と答えると「何?言ってごらん」というので「アルミ缶のプルタブが…」と言った途端に居なくなっていました。まったく言わせたんだから最後まで聞けっちゅーの(--; ~

そんな訳で、何を計算していたかというと、500キロのプルタブを換金した額で車椅子1台って適正な価格なのだろうか?アルミの値段て幾らなんだろ?と考えていました。
以前札幌市の清掃局に、市がアルミ缶、スチール缶を収集して売却した金額を知りたいとメールを送ったら丁寧に返答が来ました。それによると、平成18年のアルミ缶の売却額は2,137トンで422,256,000円(4億円!)スチール缶は2,719トンで107,534,000円だった。圧倒的にアルミ缶の方が高い、スチール缶は重いし価値もアルミの方があるようです。両方で約6億円の収入。すごい!けどここではアルミ缶限定の話しにします。
1トン当たりに直すと197,593円。キロ当たり約200円。札幌市は毎月入札により再商品化事業者に売却しているそうで、キロ200円とは結構な金額です。500kgだと10万円相当。アルミの相場は日々変動がありますがインターネットの広告では『アルミ缶キロ160円で買取り』と出ていました。

対してプルタブを集めて車椅子になるまでは…。
500kgのプルタブで定価68,000円の車椅子が提供してもらえるようです。でも定価って事はないでしょう。インターネットで同じタイプのものが送料込み27,200円で販売しています。でもあえて68,000円で計算します。500kgのプルタブが68,000円の価値があるとすれば、キロ136円、それでも市が売却している単価よりずっと安い。
そもそもなぜプルタブなのかというと、佐川急便が無料で回収費用を負担しており30kg単位で送らなければいけないという輸送の問題、保管場所の問題、スチールが混入するという問題がありプルタブなんだそう。集める側の問題のようです。
となると、そのまま分別して資源ゴミとして出せば高い金額で売却されるアルミ缶を、わざわざプルタブだけ引きちぎって別なルートで回収して、安い単価で買って貰うっていう活動はやっぱりおかしいと思わざるを得ません。市の正規の収集によって売却して、できるのならその収入で車椅子を買えればプルタブを集めるよりずっと効率が良く、たくさん購入することができるのではないでしょうか。
それでもなぜプルタブを集めるかというと、苦労して集めたプルタブが1台の車椅子になる。その達成感を味わうために見えてしまいます。集める事に目的を感じている活動がボランティアなんだろうか。プルタブを1個1個集めている人に、車椅子を必要としている人の姿は映っているのでしょうか。
まず、車椅子を必要としている人や場所を調べ、その上で募金なりすればすぐにでも購入できるはずなのに。そもそも社協などが寄贈する場所って大体が公共の場所ではないのだろうか?(私も中学校で寄贈した車椅子の行方は聞いていないので分からない)実際、ある団体がプルタブを集め車椅子を手に入れ寄贈先を募集した所、円山動物園が希望し渡されたそうだが、何十万人もの入園者がある施設に札幌市は車椅子1台買えないの?と思ってしまった。

ゴミ収集所から空き缶の抜き取りが問題になっているそうで、缶を巡る問題は色々ありそうです。

コメント (12)
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