
続編が決まったと聞いた時もうやらなくてもいいのに。と思ったけれどやっぱり見たくなって足を運んでしまいました…遅くなってしまいましたが(^^;
物語は前編から4ヶ月後の話。冒頭はとんでもない共演者との驚きのコラボレーション!あのアングル、あの迫力!本物の映画より迫力があったのでは?と思うほど。お金持ちの跡取りであった淳之介を実の父親が引き取りにまた現れる。面倒を見る茶川は自分がしっかり生活ができるようになれば淳之介は渡さないと、再度芥川賞を目指し小説を書き出す。一方鈴木オートでは事業に失敗した親戚の女の子を預かる事になり、はとこである息子の一平はお嬢さんで生意気なミカを気に入らないが…。
羽田空港、プロペラ飛行機、日本橋、特急電車こだま、もちろん東京タワーもミニチュアやCGで再現されている。が、エキストラ役?のCGの人物がちょっと浮いたような歩き方を気付いたくらい、人間をCGで表現するというのは本当に難しいようだ。飛行機やこだまなどはよく見ても本物と思えるほど。
「金で買えないものもあるんだ!」よく言われそうな台詞だけれど、この映画、この時代に言うと本当に説得力がある。今ならそんなものないよ♪って言われそうだ。でもこの時代の人達もやっぱり便利や豊かさを求めて来た訳で、その結果が現在なんだろうな。毎日綺麗な服を着たいし、風呂にも入りたい。良い車に乗って温かい家に住みたいし、全自動の洗濯機は便利だし、電話も大きなテレビも欲しい。いまの我々が昭和…30年代40年代は良かったな~と言っても戻れる訳もなし。しかし、やっぱりこの時代は楽しそうだし、その後に生まれた私も子供の頃は楽しかった。物も金もなかったけれど(中には金持ちの子も多少いたが)月並みだけれど将来、未来への夢や希望が溢れていたような気がする。
シーン毎に昔の自分を投影したり、自分の体験を思い出したり不思議とまた夢や希望が出てくる様な気もした。一平とミカが一緒に住んでいながら学校では同級生で、隣りの席に座っているし、名字も同じことで悪友から「お前ら結婚したのか~?」なんて冷やかされる。あの歳の頃、私たちも何かと言うと仲間を冷やかしたり女の子を意識したりした。数ヶ月前に札幌に転校した女の子がある日、教室に遊びに来て何時間か前に座って一緒に授業をした。その時の男達の緊張感といったら。それまでケンカばかりしていたのに、なんだか借りて来た猫のように大人しかった様な気がした。…でももしかしたら自分だけが意識していたのかもしれない。
記憶の奥にしまってあった思い出を見つけてくれる映画だった。