AD際族

コロナ共存の広告表現の近未来観

自動運転のプロバイダー(1)

2016-09-19 18:06:40 | 世界標準の消費価値



先日NHKスペシャル「自動運転革命」を観ました。
市街地の自動運転を目指す日産 その技術開発を巡る攻防です。
日産は既に高速での自動運転搭載の車を発表してますが、問題は市街地での走行であり、各社最終的にはレベル4 運転手がいない自動運転の車を目指しています。
藤沢市で行われた「ロボットタクシーの実証実験」も地域の支援 病院に行く方への支援であり、地域活性化のイノベーションと言えるでしょう。




アウディの200キロを超えるスピードでの自動運転、ベンツの自動走行もレベル4を目指しています。トヨタも電気自動車開発に取り組み、今も自動走行で先を行くテスラーモーター社と組んでレベル4への道を目指しております。






日産が組んだのが、イスラエルのMobile Eyeの画像認識では世界一の企業でした。若い頃いろいろな研究開発も致しました。コンピュータ グラフィックスでは国が軍事産業支援で大学にしても小さな企業にしても軍事費から支援を受けておりました。当時ユタ大学では、夜間 空母からの戦闘機の着陸シュミレーションを開発しておりましたが、その技術が747の精巧なシュミレータを生み、ホログラフィの研究開発も当時ロシアのルビー(赤)ホログラフィーは軍事産業で躍進しておりました。イスラエルの軍事産業は目を見張る勢いの軍事イノベーションです。
日本も参画しようとしている「神風ドローン」無人ドローンですが、爆弾を積み コンピュータで敵か味方かを認識し、敵と認識しますとあの「桜花」の様に突っ込んでいくのです。この殺人ドローンで多くの子供達が犠牲となっています。イノベーションという「厄介な者」は、爆薬を作ったノーベルが、自分の創り上げた殺戮兵器への呵責の念で「ノーベル賞」を作ったのかもしれません。イノベーショというものが、殺戮と表裏している事を忘れてはいけないのです。悪い例が「原発」です。電力を供給し、明るい灯でもあり、長崎 広島の様に一瞬で数万人の命をも奪う核のホロコーストでもあるのです。


集合知の無知(16)

2016-09-18 16:32:27 | 今そこにあるメディアのリスク




家電品を含めてカスタマーサポートの対応は激化していると言えましょう。
なるべくサイトで問い合わせフォームで回答させようとしているパソコン周辺機器メーカーも多いです。Appleのカスタマーサポートの劣化、特に自社商品をあまりにも知らないのが多くなりました。全てにおいて録音され対応も聞かれ、マニュアル通りに答える。以前Microsoftのカスタマーセンターに連絡しましたら、そのまんま中国のカスタマーセンターにかかり、片言の日本語で「英語の方が良ければ英語で話すが?」「ワタシ エイゴ ワカラナイ!」で切られました。この電話問い合わせ?この職業くらいストレスが溜まる仕事もないでしょう。


アメリカの家電量販店であるベスト・バイの人事部門で役員を務めていた、カーリー・レスラー(ROWEのアイディアを生み出した人物)は、以下のように述べています。
「これまでは、仕事は主にどれだけの時間を費したかによって判断され、結果を出すことは二の次でした。これを入れ替えなくてはいけません。どんな仕事であっても、遅刻表やタイムレコーダー、工業化社会の時代遅れの思考を、もう捨て去るべきです」
もはや、「時間給」の発想は時代遅れなのです。




靴のオンライン販売サービスを提供しているザッポスにおける、カスタマーサービスの離職率は非常に低いことで知られています。
通常であれば、カスタマーサービスの離職率はとても高いです。
年間の離職率が50%だったり、100%のカスタマーサービスもあるぐらいです。
なぜ、ザッポスの離職率は極めて低いのでしょうか?
その理由は、カスタマーサービス職員の自由度(自律性)にあります。
通常のカスタマーサービスであれば、あらかじめスクリプトが用意され、その通りに読み上げ、場合によってはマネージャーが通話内容及び通話時間を監視している時もあります。
つまり、手法の自由度が全くないのです。
一方、ザッポスのカスタマーサービスにおいては、1週間の研修後、職員は顧客に対し自由に応対する権利を付されます。
 この研修終了後に、トニー・シェイは彼等にある提案をします。ザッポスが自分に合わないと感じ、入社を思いとどまりたいと考えている者には、2000ドルを支払うのです。ー彼らは入社を辞退し、2000ドルを受け取ります。シェイは、才気煥発で善意溢れる10代のコンピュータの天才のように、「モチベーション2.0」をハッキング(中に入りこんで診断)していると言えましょう。
まさにこの2000ドルを受け取った者達が、外発的要因 お金に目が眩んだ目の前に吊るされた人参に走り続ける者達であり、「モチベーション3.0」スタイルの職場に適応しない人を排除するために、「交換条件つき」報酬を利用して、入社すべきでない人をフィルターにかけているのです。
職員に課された任務は、顧客のためになる対応をすること、のみです。
内容や手法は、各職員に任されています。
ザッポスに限らず、職員に手法の自由度が認められている会社のカスタマーサービスは、顧客からの評価も高く、会社に対するランク付けにおいても優れた評価を付されています。
人間は、手法(自由度)を制限されると、モチベーションが低下し、仕事が退屈になり、さらには監視されていると、仕事に対する満足度は著しく低下するのです。
そして、仕事の生産性が減退するのです。(一部 田村信夫氏ブログより引用させて頂きました。http://blog.livedoor.jp/trophy8046/archives/65927635.html)











集合知の無知(15)

2016-09-17 16:09:09 | 今そこにあるメディアのリスク





在職中朝の番組立会いの為7時30分に局に入り、夜は夜で違うクライアントの企画打ち合わせやスタジオと1日での残業時間だけでも結構な日々でした。クリエーティブは 「24時間何か?考えている。」私も含めて「モチベーション2.0」の真っ只中にいたと思われます。バブル期は「モチベーション2.0も解らずに、アメとムチではなく、アメばかりの日々」だったのかも知れません。
若手CR研修員だった頃、若手に賞を取らせるために深夜までラジオ企画が上がってくるのを待ち、修正を加えるのです。真っ青になって原稿を書いてくるもの、めげずに再挑戦してくるものおりましたが、「寝ないで徹夜で書いてきました!」のと「すいません。寝ちゃいました。今書いたものです。」「君は寝てないんだ。エライ頑張ったね。では採用しよう!」ではないのはお判りでしょう。良い物が採用され、そこに時間労働採用性など入り込む余地はないのです。
ダニエル・ピンクの「モチベーション3.0 Driver」を田村信夫さんがブログでアップしてましたのでご紹介しましよう。(http://blog.livedoor.jp/trophy8046/tag/モチベーション3.0?p=2)
弁護士というと、社会的地位も高く、華やかな職業のようなイメージがあるので、少し意外な気がしますが、その理由をピンクは次のように述べています。

弁護士には「自由裁量度」が少ししか認められていない。この「自由裁量度」は自律性を表す別の言葉でもあるので、弁護士には自律性がほとんどないのがその理由だということです。
その理由についてピンクは、弁護士業務の中心に自律性を損なうシステムが存在しているからだと言います。それは、どのようなシステムでしょうか。

それは、「時間報酬」です。弁護士はクライアントに対して仕事時間で請求します。大手の法律事務所に属する弁護士のほぼ全員が、6分単位で時間記録をつける必要があるそうです。

当然ながら、仕事時間が長いほど、請求できる金額は増え、事務所の収入は増えます。その結果、彼らの関心は、クライアントの問題を解決するということから、出来る限り多くの時間をかけることへと変わります。

このように、高リスク高リターンで測定可能な目標は、内発的動機づけを枯渇させ、個人の主導権を奪い、倫理に反する行動をも助長しかねないと、ピンクは警鐘を鳴らしています。



集合知の無知(14)

2016-09-16 18:36:10 | 今そこにあるメディアのリスク



ダニエル・ピンクは「課題に関する自律性は、<モチベーション3.0>の仕事に対するアプローチとして重要な側面の一つである、そして、それはテクノロジー企業だけにとどまらないと。」と言っております。





ワシントンDCのジョージタウン大学病院では、看護師が自分の研究計画を自由に実施できるおかげで、病院のプログラムや方針が数多く変更されてきたそうです。

自律性を重んじる方策が重要なのは、単に働く人のモチベーションが上がり、新しい製品やサービスが生まれる可能性が高まるだけでなく、そこからイノベーションが生まれ、ときには制度改革につながる可能性がある、というところにあります。

しかし、フェデックス・デーなどの制度が、全ての職場で有効に働くわけではないようです。顧客対応や商品の発送、トラブル・シューティングなどのルーチンワークには適用しづらいことを、ピンクも認めています。

それでも、独創性や構想を練る能力が求められる分野では、こうした制度の導入はますます急を要する課題となっているようです。仕事における自律性は創造性を発揮するには欠かせない要素であり、(マネージャーとは対照的に)優れたリーダーなら、この点を骨の髄まで理解しているものだと、ピンクは言います。




この項の最後は、アメリカを代表する家具メーカーのハーマン・ミラーで、デザイン担当部門のディレクターを数十年にわたり努めた、ジョージ・ネルソンの言葉で締めくくられています。



「自分の作ろうとするものは自分が決める」

これは、かつてジョージ・ネルソンが定めた、素晴らしいデザインを生み出すために必要な五つの信条の一つだそうですが、<モチベーション3.0>のスローガンとしても使えます。



集合知の無知(13)

2016-09-14 13:15:28 | 今そこにあるメディアのリスク




以前引用させて頂きましたアメとムチが(たいてい)うまくいかない7つの理由をあげておきましょう。
ダニエル・ピンク著「モチベーション3.0」第2章のタイトルは「アメとムチが(たいてい)うまくいかない7つの理由」

この7つの理由=「アメとムチの致命的な7つの欠陥」ということですが、その内容は次の通りです。

1.内発的動機づけを失わせる
2.かえって成果が上がらなくなる
3.創造性を蝕む
4.好ましい言動への意欲を失わせる
5.ごまかしや近道、倫理に反する行為を助長する
6.依存性がある
7.短絡的思考を助長する
現代はモチベーション2.0の時代ですから、外発的要因「お金」を巡って成り立つ時代でもありますが、ピンク氏は次のモチベーションのアセンションの時代が到来しつつあると言っているのです。要は創造性 クリエーティビティなくして、近未来の時代では経営者萌え雇用される側も成り立たない時代、すなわち内発的モチベーションこそがビジネス社会の根幹をなす。




その3要素が纏めますと下記になるのでしょう。
【自律性】
自律性とは、選択をして行動することを意味する。つまり、他者からの制約を受けずに行動できるし、他者と円満に相互依存もできる。できる上司は部下の視点から問題を眺め、有意義なフィードバックを与え、なすべきこととその方法について十分な選択肢を示し、部下に新たなプロジェクトを率先してやるように促す。その結果、仕事の満足度が高まり、それが仕事にも反映されて部下は高い成果をあげるようになります。

【マスタリー(熟達)】
マスタリーとは、何か価値あることを達成したいという欲求である。マスタリーは心の持ち方次第であり、努力によって知能を伸ばすことができると考えることが大切。またマスタリーは苦痛であり、そして漸近線です。

【目的】
満足感を得るためには目標設定だけでは十分ではない。正しい目標の設定が必要だということを理解できなければ、良識ある人でも自滅の道をたどるおそれがある。利益思考型の目標を追い求め、それを達成したのにまだ満足できないと感じるとき、目標の規模と領域を拡大しようとするからだ。高い目標を掲げて達成する人が、不安や憂鬱に取りつかれる理由の一つとして、良好な人間関係の欠場が考えられる。金儲けや自分のことで精一杯で、愛情や配慮、思いやり、共感など、本当に大切なことにかける余裕が人生にないのです。