AD際族

コロナ共存の広告表現の近未来観

スーパーボールに見え隠れするもの「ファーマーと名付けられた車」(1)

2013-04-28 23:01:28 | アイディアのIdentity



もう3ヶ月にも前になるので、情報とは言いがたいですが、2013年のスーパーボール
カンヌフェスティバルの前哨戦でもあるこのCM枠は相変わらずに滅茶苦茶高いです。
30秒で3億5千万円ほどです。日本であればこの金額 どのくらいのGRPでしょうか?
1割の広告費でも3800万充分な制作費です。ここ数年はドリトスなど面白いCMが上位ランキングでしたが今年は非常に作り込んだ表現が多かったと思います。
1位はファーマー(農民)』と名付けられたクライスラーのCMでした。
ナレーションは、ポール・ハーヴェイ「So God Made a Farmer」(神が農民を作った)という名演説だそうです。

And on the eighth day, God looked down on his planned paradise and said, "I need a caretaker." So God made a farmer.

God said, "I need somebody willing to get up before dawn, milk cows, work all day in the field, milk cows again, eat supper, then go to town and stay past midnight at a meeting of the school board." So God made a farmer.

God said, "I need somebody willing to sit up all night with a newborn colt and watch it die, then dry his eyes and say,'Maybe next year,' I need somebody who can shape an ax handle from an ash tree, shoe a horse with hunk of car tire, who can make a harness out hay wire, feed sacks and shoe scraps. Who, during planting time and harvest season will finish his 40-hour week by Tuesday noon and then, paining from tractor back, put in another 72 hours." So God made the farmer.

God said, "I need somebody strong enough to clear trees and heave bales, yet gentle enough to yean lambs and wean pigs and tend the pink-comb pullets, who will stop his mower for an hour to splint the leg of a meadowlark."

It had to be somebody who'd plow deep and straight and not cut corners. Somebody to seed, weed, feed, breed, and brake, and disk, and plow, and plant, and tie the fleece and strain the milk. Somebody who'd bale a family together with the soft, strong bonds of sharing, who would laugh, and then sigh and then reply with smiling eyes when his son says that he wants to spend his life doing what Dad does. "So God made a farmer."
(http://longtailworld.blogspot.jp/2013/02/cm-2013best-super-bowl-commercials.htmlから引用させて頂きました。)
実に韻を踏んだフレーズとハーベイ氏の説得力のあるナレーションにアメリカ国民は感動した事でしょう。これこそが、今日本のCM表現で消えてしまった「非説得の説得表現」と言えるでしょう。今のアメリカは経済に於いても、世界の監視役としての力も失いつつあります。経済不況の中 世界はすこしずつおかしくなっています。世界中がおかしくなると「歴史は繰り返す」の言葉通り、各国愛国心が高まります。ヨーロッパでも「ネオナチ」が台頭している様に、、、。
こう言う時こそ純粋な心の言葉が大切でしょう。

雨ニモマケズ
風ニモマケズ
雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ
丈夫ナカラダヲモチ
慾ハナク
決シテ瞋ラズ
イツモシヅカニワラッテヰル
一日ニ玄米四合ト
味噌ト少シノ野菜ヲタベ
アラユルコトヲ
ジブンヲカンジョウニ入レズニ
ヨクミキキシワカリ
ソシテワスレズ
野原ノ松ノ林ノ
小サナ萓ブキノ小屋ニヰテ
東ニ病気ノコドモアレバ
行ッテ看病シテヤリ
西ニツカレタ母アレバ
行ッテソノ稲ノ朿ヲ負ヒ
南ニ死ニサウナ人アレバ
行ッテコハガラナクテモイヽトイヒ
北ニケンクヮヤソショウガアレバ
ツマラナイカラヤメロトイヒ
ヒドリノトキハナミダヲナガシ
サムサノナツハオロオロアルキ
ミンナニデクノボートヨバレ
ホメラレモセズ
クニモサレズ
サウイフモノニ
ワタシハナリタイ

宮沢賢治









「竹の子族からmob族まで」(2)

2013-04-23 22:52:01 | アイディアの屋外観戦







NHK クローズアップ現代でも取り上げられていましたが、この閉塞感の世の中で誰もが参加できて楽しい。参加することで、自信を持ったと言う若者たちも多いです。事実 ニューヨークと東京と比べて見ても、以前はニューヨーク出張で目がまわりましたが、今では東京の方がもっと「冷たい大都会」となってしまいました。ですから「みんな繋がりたい。」んですね。東日本大震災以降、その互いを思いやる心が高まっていると思います。如何に面白く、良い意味民衆を巻き込み楽しい気分にさせていくか?




1979年原宿で始まった「竹の子族」自分達だけでダンスを楽しむから、みんなをその楽しさに誘い込むことです。数日前のユニバーサルスタジオでの某国立大学生のご乱心等 大学生の幼稚化が増えておりますが、これら彼等 彼女等の行為は、竹の子族でもFlash Mobでもなく「Floosh Mob」かも知れません。





「竹の子族からmob族まで」(1)

2013-04-21 14:19:29 | アイディアの屋外観戦






世界中でFlash mobなる現象が起こっているそうです。調べてみたら「2003年5月にニューヨークでビル・ワジクが始めたのがきっかけと言われる。歓談などを中心としたオフ会と呼ばれるものはインターネット普及以前のパソコン通信の時代から行われていたが、フラッシュモブはもっと短時間に目的の行為を行い解散することが多い。(Wikipediaより)思いますに、この手法はプロモーション広告として以前から使用されていたと思います。




例えば「BADMAN Dirk Night」のティーザーキャンペーンの様に公開する以前に架空のゴッサムシティの警察署 消防署 新聞社をウエッブで立ち上げ、そのサイトをメチャクチャに改竄するジョーカーの仕業、関心のあるバッドマンファンに実際にゴッサム市長選を街で繰り出したりと多様な戦略を打ちました。広告という思惑がバレるとシラケるのですが、そこをどう好感を持たれるかが?勝負でしょう。

ツールと発想の錯誤関係(5)

2013-04-16 00:56:40 | プレ禅の道祖神




NHKスーパープレゼンテーション「10歳の科学者が発見したこと」

何も考えずにパワーポイントやKeynote を作成していく方も多いと思います。
何も考えずに場当たりで作成していけば、単なる説明文の列挙であり、これはプレゼンテーション作成術でもなんでもない、単なる進行表作りだと思います。

TEDのこのプレゼンテーションにしても、主役はプレゼンテターです。この10歳の彼女から学ぶところも多いです。凄いに尽きます。
まずは、フローチャートを作り、そこで効果的なプレゼンシートを構成していく。
起承転結と同じで、例えばどこで効果的に映像を入れるとか、、、。文字を動かすのか、、、。大学時代の友人が学会で講演した時も内容ではなく、このパワーポイントの使い方の質問が多かったそうですが、、、。高等教育の教える側の能力のレベルも推して知るべしです。そういう事をしないでも形になってしまうのが、デジタルプレゼンの悪い意味の「張り子の虎」「虎の威を借る狐」、、、。だったら分析力と発想力で「猫を被る」ではなく「猫を被る虎」となりたいものです。うーん、なんだか解んなくなってきましたが、主役は貴方なんです。PowerPointでもKeynoteでもありません。
Akira Kondo様がブログでアップしてらっしゃいました。詳細に渡って英訳もして頂いてます。これを拝読するだけでも学ぶところが大きいです。
http://ameblo.jp/omg1287/entry-11445228404.html

主役は貴方です。プレゼンテーションは、、、。

ツールと発想の錯誤関係(4)

2013-04-13 01:53:24 | プレ禅の道祖神








パワーポイントがプレゼンテーションをダメにすると言うブログがアップされておりましたので引用させて頂きました。

「新しい文明の利器の登場というのは、大きく三種類に分けられる。従来の不便を解消すること、従来の不可能を可能にすること、そして従来より悪くすることだ。三番目のタイプは、そうであるとみんなが気づき始めるまでに、往々にして時間がかかる。

 人間というのは、どうも「一対多」でしゃべるのが好きで仕方がないらしい。特に「一」から「多」に向けて一方的にしゃべることが非常に多い。我々は幼い 頃から学生生活を終えるまで、大抵「授業」というものに苦しめられる。学生を終えても講演会、プレゼンテーションなどで同じ様な光景が続く。

 最近はこういったプレゼンテーションに対し、プレゼン用ソフトウェアが普及している。パワーポイント(マイクロソフト社)、フリーランス(ロータス社) などである。これらは、特にビジネス上のプレゼンテーションや学術上の発表会などに使われることが多い。まだ知らない人も多いかも知れないが、プレゼンと いえばパワーポイントを使うことが半ば当然の前提となっているような世界があるのだ。

 私はこのパワーポイントを使ったプレゼンが、控えめに表現しても、大嫌いである。パワーポイントを使ったプレゼンは、往々にして独りよがりで、退屈だ。 ところがパワーポイントはそれで作られたスライドやOHPが目に鮮やかで仕上がりが良いためか、非難されることがほとんどない。そう、パワーポイントこそ 現状では、冒頭で述べた三番目の分類だ。」
http://www.tackns.net/sub/powerpoint.html(原文引用させて頂きました。)

アクセス頂ければ1997年以前に書かれたものだそうです。事実随分と人の心を詠むツールとなって,今後もAppleのKeynoteと切磋琢磨していくことでしょう。強いて言えば、これにプレゼン修正もしくはアドバイス、更にはカラオケの点数みたいにスコアーが出ると面白いですね。プレゼンのニューロ化みたいな事が出来れば、、、。未だ未だ進化していきますね。


ツールと発想の錯誤関係(3)

2013-04-11 22:32:48 | プレ禅の道祖神








在職中にジョージルーカスのILM(Industrial Light & Magic)とタイタニックのデジタルドメインのプレゼンに触れる機会がありました。彼等が持参したものはスライドとベーカムだけです。
プレゼンにデジタルツール等持ち込みませんでした。
アジアの国々もちろん日本もそうですが、こういうプレゼンスタイルが好きですね。
特に日本は全てにおいて「道」です。書道 柔道 茶道に華道、ラーメン屋がこんなに多いのも「ラーメン道」なるところからかもしれません。
だから、プレゼン道なるものに走りすぎても、、、。
基本は、 分析能力の高さと良いアイディアを生む「アナログな人間の頭」が一番大切なんです。
iPad等の電子タブレットを使ったプレゼンも、段々と当たり前になっていく。
伝えるメッセージが、相手に伝わる為の一つの手段です。伝える一番大切な事は貴方のコミュニケーション力だと思います。



ツールと発想の錯誤関係(2)

2013-04-06 02:55:27 | プレ禅の道祖神



この履き違え現象は、ワープロからでしょう。それまでは皆 コピーは手書きでした。
各々の広告文案家の個性と相まって、良い意味、味がありました。今は亡き真木準さんのコピーを引用させて頂きました。ちゃんと「真木さんの言葉がここにある。」それが、ワープロ打ちパソコン打ちになってから、「良い言葉も駄目な言葉も、解らなくなってしまった。」だからこそ、手書きが一番なんですね。数人を前にしたプレゼンでしたら、手書きが一番。面白い企画は「コソコソ ヒソヒソ」が一番です。とは言っても今の時代、大勢にプレゼンしなくてはいけない。そこでPowerPoint とかKeynoteも使えないと駄目な様な風潮になってしまった。こういうプレゼンスキルは学んでおいた方が良いですが、これが発想、アイディアを生むわけではありません。良いアイディアを、いろいろな角度から分析して「質を高めていく。」事です。ジョブスさんのプレゼン 一目瞭然です。軸がずれないプレゼン、まさにジョブスさんのキーノートスピーチから学ぶ事が多いです。だから「Keynote」というネーミングソフトなんでしょう。



Have a breakの癒し効果

2013-04-04 00:11:31 | Mobile のMedia bible
交流サービスのフェイスブックに疲れを感じ、少し休みたいと思うユーザーも多い――。米調査機関ピュー・リサーチ・センターが6日までに発表した米国の フェイスブック利用者を対象に実施した調査で明らかになったそうです。
私は自分のサイトのブログとFacebook twitter Pintrest にLinkedIn Google +と総て繋がるようにしていますが、それでもこのSNSに数日 アクセスしていないだけで、メールがきます。会社を辞めた気楽な身でありますから、ブログも更新しておりますが「うーん?」と考えてしまいます。無線LAN環境もどんどん拡張されて、電子タブレットやスマートフォン環境も随分と改善されました。米国ではここまでインフラ整備などされておりません。さすが日本です。「どこでも繋がる。」とついついアクセスしてしまう。SNS感染症です。そこで誰もがSNSから離れたいんですね。でも離れるのも怖い。ここがSNS依存性の怖さです。ここに目をつけた広告表現が、「Have a break 」のKitCatです。





以前も休みを商品でpauseで表現してましたが、今回は無線LANから逃れられるフリースポットの表現です。世界中誰もが発信しているSNSですが、考えてみれば「自己顕示欲の塊」です。ブログも将来的には意味のない発信は精査されるであろうし、自分でも精査しなくてはならないと思ってます。これを言ってしまうと駄目なのかも知れませんが、「何時やめてもよいのだから。誰も関心もないのだから、、、。」そろそろ真剣に誰もが考える時期かも知れませんね。 優れたSNSのポータルサイトがそろそろ 必要でしょう。
個人的に使えると思ってますのは、Pintrestです。広告の表現分類で使わせて貰ってますが、これが一番自分に取ってのスクラップブックです。



ツールと発想の錯誤関係(1)

2013-04-01 21:36:47 | プレ禅の道祖神









プレゼンシートをまとめる際に、Keynoteの進化には「驚く」事が多いです。
プレゼンの場所によっては、Powpointも準備しなくてはならない事も多く
動画データを埋め込むにも、WMVとクダラナイ時間を労したものです。
最近はKeynoteで作成したものを、書き出す際にPowerpointを選ぶだけで自動変換してくれます。この変換には嬉しい限りです。パソコンでのシェアーを考えれば、Microsoft 寄りになるのもしょうがない事ですが、、、。KeynoteとPowerpointでは、その出来は雲泥の差です。中身の質が80%であれば、100%、!20、150%と表現の質を上げてくれるのがKeynoteですが、同じ内容でPowerpointですと、50、30とレベルが下がっていきます。その差は、フォントを考え抜いたジョブスさんの信念が活かされているからでしょう。それと操作性です。PowerPointはバージョンが上がれば上がる程、訳の解らないコックピットに座らされた気分です。そう思う方も多いと思います。
アップルは「感覚」で解る。逆にMicrosoftからすれば、アップルが使いづらいと言う方もいるでしょう。ただどちらも、ツールなんですね。発想、アイディア 企画分析をするのは人間 貴方なんです。この事を履き違える方も多いですね。