AD際族

コロナ共存の広告表現の近未来観

Donateの表現作法の違いとは?(3)

2012-06-30 22:34:56 | アイディアの屋外観戦



リアリティの中に、訴えている真実がある。のだが、、、。日本、特にこの大震災で世界から賛辞された「人を思いやる心」自分よりも人を、、、。この精神が忘れていた日本人イズムみたいなものが、蘇った。例えばモデルの子供達が並んで、お皿を持っていたらどうだろうか?食べ物はまず駄目、ケーキでも非難されただろう。ある老人達は終戦の頃のひもじさを思い、ある若い母親達も自分の子供が出ていたら「そんなひもじい思いはさせていない!」と抗議しただろう。 戦後農民にアタマを下げる事もなく、国の命じる通りの「少ない配給米」だけで、それだけを食い通して最後に餓死をした高潔な判事がいたがそういう精神と言うか日本人の心の作法があるのかも知れない。GDP 2位を中国に明け渡しても、戦後経済成長してきた日本の意地かもしれないし、プライドでもある。そして「武士道」ではないが、日本人に流れる流儀なのだろう。
「日本人の心音」は、深く 暖かいが、このプライドは他国では解らないだろう。しかしながら、日本の政治家達は原発を容認し、第2、第3の福島を作るつもりなのか?
この国の民 都会はもう堕落してしまっているが、東北 他地方は高潔な精神を今も大切にしている。この絶望という名の国の絶望たらしめている政治家とは反対に。今日も原発再稼働を決めた政府に抗議するデモが、やっとマスコミで報道される様になった。


Donateの表現作法の違いとは?(2)

2012-06-26 02:00:56 | インタラクティブのattractive(魅惑)



こちらは、子供がお皿を持って待っている。このお皿にメニューにあるものをドラッグしておくと、微笑んで次の子がまっている。ストレートな表現だがついついお皿に乗せてしまう。以前、この表現をTuvalu Over Viewの 遠藤さん(現在 ツバル国の観光大使)にお話しした時に、「本当の子供達が並んでいない。モデルの子供が並んでも説得力はない。」このようなお話しだった。アフリカの子供達の餓死や、世界で一番はじめに沈むであろうツバルの1万人の顔とメッセージは、首都大学東京と遠藤さんが成し遂げた Google Earth上での世界へ向けたメッセージでもあった。




Donateの表現作法の違いとは?(1)

2012-06-24 01:51:30 | インタラクティブのattractive(魅惑)
http://www.beverage.co.jp/gogo/egao/report/

今年のカンヌライオンズは、多くの震災関係のキャンペーンが入賞している。(ショートリスト)特に震災支援の活動が多い。キリン午後の紅茶のフルーツのワンカットをケーキにのせていく表現はキリン午後の紅茶らしい 表現だと感じる。震災にあった子供達にケーキをプレゼントする。微笑ましい活動だ。以前 ご紹介したドイツの支援団体 TafelのDonate a Mealと言うキャンペーンがあった。(今でも継続支援していると思います。)リーマンショックの影響で「暖かい食べ物を子供達へ。」ドイツ各地でやっている支援である。

客とのf/1 (3)

2012-06-12 23:06:38 | 学問のススメの涙




500コピーランキングで1位は「美味しい生活」ウッディ アレンを起用した「西武」の広告である。糸井重里大先生のコピーだ。

丸井の「好きだからあげる」の仲畑さん。


そして個人的にはバブル崩壊後 言葉が死んでしまった頃「恋は遠い日の花火ではない。」小野田さんのこのキャッチに日本人の憂いを帯びた「憐れ」を感じた方も多いと思う。戦後の言葉の文化は、映像だけではなく、言葉も非説得のコミュニケーション力。心地よい言葉のフレーズだった。受けても言葉をイメージして考えたものだが、今は「強者どもの夢のあと」言葉に限らず全てにおいて「なにも足せない なにも引けない」時代となってしまった。ここにf/1 心地良い揺らぎは既にないのかもしれない。

客とのf/1 (2)

2012-06-09 22:26:06 | 学問のススメの涙



f/1の揺らぎは、ユーミンの声が代表的だが、心地よい揺らぎの音だ。映像やグラフィックの世界での「心地よい揺らぎ」とはどういったものだろうか?YouTubeにいくつかの動画がアップされていた。日本人は四季の映ろいと共に生きてきた。花鳥風月を愛し、その自然界に自分を照らし合わせて「ものの憐れ」も体感していたと思う。そして言葉にもその「美意識」を磨いてきた。松尾芭蕉の「奥の細道」井原西鶴の「好色一代男」文楽では近松門左衛門の「曽根崎心中」
美術では尾形光琳「紅白梅図屏風」

俵屋宗達「風神雷神図」

菱川師宣「見返り美人図」と「凄い!」につきる。バブル全盛期の昭和はここまで凄くはないが、「昭和元禄」とも言われた。広告の言葉も磨かれた。時代を先駆けるキャッチフレーズとなって。


客とのf/1 (1)

2012-06-08 01:03:57 | 学問のススメの涙



NHK プロフェッショナルで佐藤 卓さんの仕事術を紹介していた。
売れない物は数か月で店頭から消える、ともいわれる今の時代。しかし、卓さんのデザインは10年を超えるロングセラーが多い。その秘けつは、売るためのデザインではなく、日常生活になじむデザインをしているからだ。奇抜なデザインではなく、その商品の本質を引き出すデザイン、使いやすいデザインを追求している。
スパイスの瓶では、ぬれた手でもすべらない円すい形に、片手で開けやすいようキャップの突起も計算し尽くした。
さらに、デザインにちょっとした仕掛けを施すのも佐藤流。写真の猫の口元をよく見ると、一匹一匹の猫が「コ・ロ・ッ・ケ」としゃべっているのが分かる。この物語に気づいた人は、きっと誰かに話したくなるはず。物語と共にデザインが人々の記憶に残る。こうしてデザインへの愛着が生まれ、ロングセラーにつながっていくのだという。


一生のコンセプトを持つこと。

2012-06-04 03:04:25 | ADレナリンのパーセンテージ






新藤兼人監督が老衰で亡くなった。100歳だった。昨年遺作といえる「一枚のハガキ」のメガホンを取り監督業を廃業した。新藤兼人監督くらい「作りたい作品だけのメガホン」をとってきた監督もめずらしいと思う。私がそう思うだけで、本人曰く「そんな事はないよ。」と言うかもしれない。夫婦愛を描いた第一回 監督作品「愛妻物語」そして1952年の「原爆の子」戦後に初めて原爆を直接取り上げた映画とされている。
1953年、カンヌ国際映画祭に出品されるも、米国がこの作品に圧力をかけ、受賞妨害に外務省が工作を試みた。また西ドイツでは反戦映画として軍当局に没収されるなど[要出典]、各国で物議を醸したが"原爆許すまじ"という世界の声に合致し各国で大きな反響を呼び、1954年には第8回カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭平和賞、1956年に第10回英国アカデミー賞国連平和賞やポーランドジャーナリスト協会名誉賞など多くの賞を受賞し、世界に於いて反核映画の第1号となった。現在もこの映画はヨーロッパで度々上映されている。アメリカでは1995年にカリフォルニア州の大学の博物館で上映、2011年ニューヨークブルックリン区で上映されることとなった。(ウィキペディアより)
新藤兼人 監督のプロフィールは凄まじいものがある。映画に取り憑かれたようなその勢。監督の「努力する。」と言うコンセプトは、凡人な我々にも希望を与えてくれる。努力すれば「非凡」になれると。映画「愛妻物語」の舞台であった京都 長屋に聞こえてくるコンチキの調べ、、、。この音が何故か好きだ。来月には祇園祭が始まる。
合掌