AD際族

コロナ共存の広告表現の近未来観

集合知の無知(15)

2016-09-17 16:09:09 | 今そこにあるメディアのリスク





在職中朝の番組立会いの為7時30分に局に入り、夜は夜で違うクライアントの企画打ち合わせやスタジオと1日での残業時間だけでも結構な日々でした。クリエーティブは 「24時間何か?考えている。」私も含めて「モチベーション2.0」の真っ只中にいたと思われます。バブル期は「モチベーション2.0も解らずに、アメとムチではなく、アメばかりの日々」だったのかも知れません。
若手CR研修員だった頃、若手に賞を取らせるために深夜までラジオ企画が上がってくるのを待ち、修正を加えるのです。真っ青になって原稿を書いてくるもの、めげずに再挑戦してくるものおりましたが、「寝ないで徹夜で書いてきました!」のと「すいません。寝ちゃいました。今書いたものです。」「君は寝てないんだ。エライ頑張ったね。では採用しよう!」ではないのはお判りでしょう。良い物が採用され、そこに時間労働採用性など入り込む余地はないのです。
ダニエル・ピンクの「モチベーション3.0 Driver」を田村信夫さんがブログでアップしてましたのでご紹介しましよう。(http://blog.livedoor.jp/trophy8046/tag/モチベーション3.0?p=2)
弁護士というと、社会的地位も高く、華やかな職業のようなイメージがあるので、少し意外な気がしますが、その理由をピンクは次のように述べています。

弁護士には「自由裁量度」が少ししか認められていない。この「自由裁量度」は自律性を表す別の言葉でもあるので、弁護士には自律性がほとんどないのがその理由だということです。
その理由についてピンクは、弁護士業務の中心に自律性を損なうシステムが存在しているからだと言います。それは、どのようなシステムでしょうか。

それは、「時間報酬」です。弁護士はクライアントに対して仕事時間で請求します。大手の法律事務所に属する弁護士のほぼ全員が、6分単位で時間記録をつける必要があるそうです。

当然ながら、仕事時間が長いほど、請求できる金額は増え、事務所の収入は増えます。その結果、彼らの関心は、クライアントの問題を解決するということから、出来る限り多くの時間をかけることへと変わります。

このように、高リスク高リターンで測定可能な目標は、内発的動機づけを枯渇させ、個人の主導権を奪い、倫理に反する行動をも助長しかねないと、ピンクは警鐘を鳴らしています。