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コロナ共存の広告表現の近未来観

3月30日(日)のつぶやき

2014-03-31 02:58:42 | 今そこにあるメディアのリスク

プレゼンの質(11)

2014-03-30 18:42:23 | プレ禅の道祖神



ザ プレゼンテーション 」の著者 ナンシー•デユアルテ氏は、音楽形式からもプレゼンテーションの型を説いています。例えば「神童」と言われたモーツアルトの旋律からです。私も学生時代にスコアーを学びましたが モーツアルトとベートーヴェンでは全く違います。何度も書き直されたベートーヴェンの総譜からは、音符がととのっています。凄く綺麗なんですね。それに比べますとモーツアルトは、悩んでいない。天から与えられたようにスラスラと音を編んでおります。



ソナタ形式は3つのパートから出来ています。
提示部
このソナタの基本となる主題の主旋律が何度も繰り返されますので聴衆はこれが主題のメロディだと理解できるのです。聴きてが主題を理解し、その主題が変化しても認識出来るようにしておくことが大切です。
展開部
主題がバリエーション化していく、その旋律の変化に緊張感を楽しみ、そのバリエーションの変化に驚きの要素も入ってくるのです。

再現部
主題が展開部で変形された後、曲の元の主題に戻ります。聴衆を惹きつけるソナタの基本は様々な音の粒がドラマチックな興味と刺激を与えてくれるのです。




まさにプレゼンテーションのスパークラインです。アイネクライネナハトムジークから探ってみてください。
(ナンシー•デユアルテ著 ザプレゼンテーション より引用させて頂きました。)


プレゼンの質(10)

2014-03-27 23:49:31 | プレ禅の道祖神



歴史に名を残す名スピーチは,そう幾つもあるものではありません。
「Governmant, of the people, by the people, for the people」この有名なフレーズは、1863年 11月19日 ペンシルバニア州ゲティスバーグで行われた第16代大統領 エブラハム リンカーンンカーンのスピーチの一部です。ゲティスバーグ演説は、272語1449字という約2分間の極めて短いスピーチであったにもかかわらず、リンカーンの演説の中では最も有名なものであり、また歴代大統領の演説の中でも常に第一に取り上げられるものです。戦後日本を統治したGHQ ダグラスマッカーサーも日本国憲法草案で引用しております。





この名スピーチは同じ悲劇の大統領となりましたJF ケネディ大統領の就任演説の名文を生みます。大統領にはスピーチライターがつきます。ライターの達人です。以前 安倍 第一次内閣のスローガンは?そうあのわけの解らない「美しい日本」です。今の安倍首相のスピーチライターは違うでしょう。要は自分が解らない事は「伝わらない」のです。同じ様にいくら良いライターがいてもそれを喋る本人にその言葉への洞察力がなければ聴衆に伝わりません。人の心を打つスピーチとはそういうものです。

プレゼンの質(9)

2014-03-24 23:04:19 | プレ禅の道祖神



個人的には好きではありませんが、「Farmer」というタイトルのダッジ「ラム」のCMは、農業をテーマに、今は亡き名アナウンサー、ポール・ハーヴェイによる"So God Made a Farmer(神は農夫を創った)"と呼ばれるスピーチをバックにスライドショーで数々の写真が映し出されます。写真のイメージはもちろん農業に従事する人々と、それを支えるラムのトラックです。
このナレーションは1978年に録られたものらしいですが、韻を踏み 神が作りしFarmerを讃えています。プレゼンテーションではありませんが、やはり作られた言葉ではないから説得力があります。偉大なスピーチが時代をつくってきましたが、マーチン ルーサーキング ジュニアの1963年 ワシントン大行進の際、リンカーン記念館の階段上であの有名な「I have a dream」のスピーチを行ったのです。




聴衆を摑むスピーチでも、その国を破滅に追い込み、多くのユダヤ人達を虐殺したヒトラーがおります。




私達が考えなくてはいけないのは、どんなに旨いスピーチでもそれが、善なのか悪なのか?です。この2つのスピーチから考察頂ければ幸いです。
それだけ、聴衆は騙されやすいのです。


プレゼンの質(8)

2014-03-23 00:49:46 | プレ禅の道祖神






2007年1月9日は、後にスマートフォンと呼ばれる携帯電話の新しい幕開けの日でもあった。そうApple 社から、iPhoneが、MacWorld Conferenceで発表された日です。
1998年に撤退した、世界初の個人用携帯情報端末 (PDA) 。アップルコンピュータ社により開発されたNewtonから9年後の事です。当時私もNewtonの第三世代まで使ってましたが、日本語パッチを入れるのも、カードモデムで送信するのも、そしてプレゼンデーターをMacのパソコンから落とすにしても、えらい知識と労力が必要でした。明け方近くまでかかってデータを移行した事をおもいだします。この時の苦労が知識となったのも事実です。今か今かと待ちわびたMac ファンは世界中 多かったことでしょう。プレゼンテーションで故ステーブ•ジョブズ氏のスピーチはよく取り上げられます。例えばスタンフォード大学卒業生への講演など微に入り細にいる、そのスピーチには誰しもが魅了されてしまいます。ザ プレゼンテーション の著者 ナンシー•デユアルテ氏も
このジョブズ氏のプレゼンテーションをあげております。「今日、アップルは電話を再発明する」
と言う新しいメディア革新ツールの発表であり、iPodにダイアルを付けた画像を見せたりするジョークも交えております。アップルCEOのスティーブ・ジョブズのプレゼンテーションは、なぜあれほど人々を魅了し、熱狂させるのか―。このスピーチからもプレゼンテーションを分析 学ぶ事が出来ます。


プレゼンの質(7)

2014-03-20 15:59:36 | プレ禅の道祖神



1986年1月28日、この日をアメリカは忘れないでしょう。911と同じように。スペース・シャトルチャレンジャー号が打ち上げから73秒後に分解し、7名の乗組員が犠牲になった事故です。初の民間人宇宙飛行士となった小学校教諭クリスタ•マコーリフさんが宇宙へ旅立つということで、米国中の児童達もこの生中継を見ていたのです。この衝撃的な映像に子供達もショックだったでしょう。




世界中にこの痛ましい事故の衝撃は走りましたが、米国民が打ちひしがれた事故でもありました。ロナルド•レーガン大統領は、予定しておりました一般教書演説を取りやめ、代わりに追悼演説を行ったのです。アメリカ国民を代表する威厳を持って、「立場の違う死を悼む人たちの集団」に向けて演説したのです。このわずか4分の短い演説がアメリカ国民のみならず世界に向けてのアメリカの哀悼の心でした。
エイデン ミューラーはこう言っております。
「大惨事には往々にして名演説が生まれるものだ。絶望、不安、恐怖、怒り、そして生きることの意義と目的の喪失は、みなの心に暗い影を落とす。力強い勇気ずけの言葉がなければ、人は暗闇の中に一条の希望の光を見出すことが出来ないだろう。(ザ プレゼンテーション ナンシー•デユアルテ著 より抜粋)その16年後の2001年9月11日 アメリカは同時多発テロにより更なる悲劇を生み、イラク戦争と言う泥沼へ深く嵌っていったのです。。その時のブッシュ大統領の演説と比較頂ければ、プレゼンの質、大統領の質も自ずと判ってきます。