AD際族

コロナ共存の広告表現の近未来観

車内の広告合戦

2011-07-30 22:05:55 | 制作プロセスは信頼のプロミス

最近JRにしても地下鉄にしても私鉄にしても、その節操のないくらい広告スペースを取りはじめている。そこまでしないと稼げない。ヤクルト タフマンは結構な出稿量だったと思う。

ところで先日、小田急線で鵠沼海岸に向かう途中にふと目線をあげると長い、麦酒の広告だった。そのままタグラインを読むと、「ウキウキ♫ ぷはーっ!とのどごし。」


アレ?アサヒとキリンビールが並んでいたのだ。
タグラインも違和感なく繋がっても読める?
営業の時に製薬会社担当の頃新聞も担当していたが、明日の紙面で何度も新聞局から連絡が入ったものだ。
競合製薬会社の広告対向である。例えば4面で10段が担当するクライアントのドリンク剤とすると、5面10段で競合ドリンク剤。これはどちらも嫌がる訳なんですね。
もちろんクライアントに確認して、今回は譲るとして次回良いメンドリ、場合によっては10段空いたら、無料で載せてもらう。そんなかけひきとなる。
車内刷りでも、競合会社と一緒に貼ってしまう事も起こるのだろう。
しかし、ここいらはプロとして思慮すべきことだが、、、、、。
そういう人もいなくなった広告業界かと思うと、淋しいものだ。

研究開発者の死角とは?(2)

2011-07-24 15:00:59 | メディアの一向一揆



以前、録音媒体の主流であったカセットテープ。カセットテープはフィリップスが開発したものだ。世界に普及したのは、フィリップス社が無償で提供したからだろう。このカセットテープの再生機を画期的な物へとステップアップさせたのが、SONYである。好きな音楽を持ち歩けることだ。iPodの先駆けであった。そしてそのコンセプトは「更に小型化へ」のコンセプトである。技術者への挑戦でもあった。この小さなデザイン性に優れた持ち運べるレコーダーへの拘り。それがWALAK MANを世に出し、世界のユーザー達が求めていた形だった。



そしてもう一つが、世界を唸らせた「Trinitoronテレビ」だった。スタジオのモニターに近い発色には、国内のみならず世界の家電品メーカーから羨望の目で見られていた。SONYの盛田さんが良く言っていた言葉「心の琴線に触れる物を作りなさい。」これがMITのメディア研究センターの石井さんのおっしゃっていた企業の理念コンセプトであり、ここから優れたビジョンがどんどん出てきただろう。同じ様に松下幸之助さんの言葉「人をつくっております。併せて電化製品をつくっております。」斬新なデザインとクオリティで世界を席巻していった都市型のSONYとあなたの街の電気屋さんでシェアーを伸ばしていった松下電気(Panasonic)この2社が核となって日本の家電品メーカーは世界へと進出していった。




研究開発者の死角とは?(1)

2011-07-22 02:21:43 | メディアの一向一揆
先日テレビで奥様方のアイディアから生まれた便利な家庭周りの商品を紹介していた。
主婦の毎日の暮らしから生まれたアイディア「こうしたら便利なのに。」が生きている。
価格も安くとても便利なものばかりだ。では日本のお家芸だった家電品はどうだろう。以前にも紹介した様に、「made in japan」だけで、海外の消費者達が購入する、もはやそんな良き時代はとうに終わりをつげている。






SONYのウオークマンは「なんであんなに世界で売れたんだろう?」そしてMDウオークマンは「なんで世界で売れなかったんだろう?」そこには今のガラパゴスニッポンと呼ばれる技術本位の「エゴ」が垣間見れる。消費者達を無視した機能価値を追求していった方向性である。これがすなわち「破壊的技術革新のイノベーション」の始まりだったかも知れない。


マサチューセッツ工科大学メディア研究センター副所長の石井裕教授が「技術は日進月歩であり、どんどん日々情報が塗り替えられる。次に来る研究開発にしても同じこと。一番重要な事は、ビジョンである。ビジョンであれば、100年単位だ。日々流れる胡散臭い情報に振り回されることもないだろう。」全くその通りだと思う。そして今、中国の製品は既にモノマネ、パチモンから脱却した。家電品も壊れなくて安い。アメリカンドリームに憧れ、追いつけ追い越せでアメリカの家電品を物まねしていた日本に
オーバーラップしていく。しかしながら日本と違い、そこは「強かな中国」の戦略である。研究者が消費者を忘れて、見損なう死角とはなんだろう?

ガラパゴス医療からの脱却は?」(2)

2011-07-20 19:12:26 | メディアの一向一揆
電子カルテのソフトだけでもどれだけあるだろうか?
これも各社互換性を持っていないのが殆どである。各社バラバラで、そのシェアを争っているのが現状であり、それが電子カルテ分野の企業にとっての力関係だ。同じ様に電気メーカーもそうである







P社の持ち運べるノートも、説明を聞くと医療むけに開発したが、ソフトは開発されていない。仏を彫って魂入れずである。同じ様にN社もKDDIにしても自社の端末タブレットまでの使い道で考えている。
ツール開発も2通りある。技術開発をメインとし、それにソフトを付加させていく
やりかた。そしてもう一つは、ソフトは自由に開発させていく。カスタマイズさせていく方法。多分に日本の企業は前者のカチカチに決め込んでいくタイプであろう。
後者はアップル コンピュータの様にソフトをカスタマイズさせていく方法だ。
どちらが、グローバルに医療分野を考えているだろうか?
SDK認可の五月蝿いアップルコンピュータだが、私は後者を選ぶ。
医科向け薬業者が、大本の医科大学の教授をおさえれば、その新薬が浸透する様に
医療機器も同じ体制だと思っている方々も多いようだ。どんどん進化していく、ガラパゴス的技術革新が、日本の破壊的なイノベーションにならない事を祈るしかない。

「ガラパゴス医療からの脱却は?」(1)

2011-07-17 11:29:49 | メディアの一向一揆


東京ビックサイトで開催された「国際モダンホスピタルショー」に仕事絡みの件もあり展示会廻りをした。
歩く病のデパートでもある私にとっては、医療・介護の裏側を知る事となった。待合室の椅子から、病室のベッド、高度医療まで多岐に渡る。遠隔画像診断治療補助システム 「i-Stroke」は慈恵医大と富士フイルムが共同開発した脳卒中の緊急を要する患者に対応したもので、特に地域と結ぶネットワーク診断サポートシステムだ。
全体的に医療においても、タブレット型端末を使う紹介事例も多かったが、一つ気になるのは自社ブランドの固執から脱却出来ないところだろう。特に携帯端末を世に出しているところは、その縛りが強い。説明して頂く方々も、そんなジレンマを理解している。こちらにも、その辛さが伝わって来る。「垣根を取り外さないとだめなのでは?」社内ではこの質問を投げかけるだけでも勇気がいるだろう。そのことも解っているから余計に可哀想だし、こう言った社員の辛さを理解していない経営者側に腹も立つ。