あしたのブログ!趣味や日々の報告ページ

このページを活用し趣味や日々のことなどを中心に報告しています。

私の愛聴盤(第19回)

2013-07-23 | 私の愛聴盤
第19回はエルヴィン・ジョーンズの「ヘヴィ・サウンズ」です。

エルヴィン・ジョーンズ (Elvin Ray Jones) 1927年9月9日 - 2004年5月18日 
ミシガン州ポンティアック生まれ

ジョーンズ3兄弟(ハンク、サド、エルヴィン)の末弟で、1940年代後半に軍役に服した後、ミュージシャンとしてのキャリアを開始しています。
1950年代前半はデトロイトで活動した後、1955年にニューヨークへ移り、数々のジャズ・ジャイアンツと共演することになります。
中でも1960年からのジョン・コルトレーンのグループに参加し、複雑なリズムを難なく叩くテクニシャンとして黄金カルテットを支え、多くの作品・演奏に参加しましたが、晩年のコルトレーンが凄まじい変貌を遂げていったため、1966年に音楽性の相違から退団しています。
一方、1960年代にはブルーノート・レーベルを中心に、ウェイン・ショーターやグラント・グリーン、ラリー・ヤングらのレコーディングに参加し、こちらでも歴史的名盤を数多く残しています。
また1966年の来日時は、トラブルによってしばらく帰国できなくなり、その際に日本人ミュージシャンから支援を受けたことを機に親日家となっています。
一時は日本人の奥様のケイコ・ジョーンズと共に日本に住み、九州でジャズ・クラブやジャズ・クリニックを開いたり、コルトレーンに関するイヴェントやコンサートに出演していました。
1980年代以降は、自己のバンド(ジャズ・マシーン)を結成し、度々来日し、日本人プレイヤーとの共演も多く残し、晩年は毎年年始に新宿ピットインで公演を行うのが定番になっていました。
この間、奥様を含め、日本でのエピソードは色々ありますが、またの機会とし、本題に移ります。

「HEAVY SOUNDS」 IMPULS A9160
   
1. RAUNCHY RITA
2. SHINY STOCKINGS
3. M.E.
4. SUMMERTIME
5. ELVIN’S GUITAR BLUES
6. HEAR’S THAT RAINY DAY
ELVIN JONES(ds) RICHARD DAVIS(b) FRANK FOSTER(ts) BILLY GREENE(p)  
録音1967年7月19、20日

このアルバムは「ELVIN JONES AND RICHARD DAVIS」という、サブ・タイトルが付いていて、まさにこの2人の演奏を聴く内容となっています。
中でも4曲目(LPではB面1曲目)のSUMMERTIMEは、2人で11分33秒の熱演を繰り広げ、このアルバムのハイライトとなっています。
シャイニー・ストッキングスは、ここに参加しているフランク・フォスターの作曲によるもので、カウント・ベイシー楽団のレパートリーとしても有名で、ここではピアノレスのトリオで演奏され、エルヴィンのブラシによるドラミングも聴きものです。
また、自作のブルースでは珍しくギターを弾いています。

このアルバムは、コルトレーンと別れた2年後の作品で、その当時と同じ編成ですが、コルトレーンの呪いから解放され、完全なエルヴィンの作品に仕上がっていて、マレットやブラシも駆使しています。
「ヘヴィ・サウンズ」というタイトルが、決して「重い音」ではなく、パワフルでありながら非常にデリケートな深みのあるドラミングであり、ベーシストのリチャードとの共演がベスト・マッチングの作品であると思います。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 美味しい地ビール | トップ | 7月の花 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

私の愛聴盤」カテゴリの最新記事