あしたのブログ!趣味や日々の報告ページ

このページを活用し趣味や日々のことなどを中心に報告しています。

ソニー・ロリンズ・トリオ(1967年)

2024-07-14 | JAZZ
ソニー・ロリンズの1967年(5月)の貴重な音源、
IMPULS時代の最終アルバムである「East Broadway Run Down」(1966年)と、Milestoneの「Next Album」(1972年)の間を埋める演奏集で、このアルバムは2020年秋のBLACK FRIDAYで発売されたものですが、ドラマーのハン・ベニンクをリサーチしていたところ、これが目に留まったので、聴いて見たいと思い探してみました。
レコードは3枚組で、同じメンバーによるピアノレス・トリオからなり、オランダでのスタジオ録音とライブ・レコーディングが収録されています。

「ROLLINS IN HOLLAND」KKJ 10002
  
  
1. Blue Room
2. Four
3. Love Walked In
4. Tune Up
Sonny Rollins (ts) Ruud Jacobs (b) Han Bennink (ds)
スタジオ録音 1967年5月5日

1. Sonnymoon for Two
2. Love Walked In
3. Three Little Words
4. They Can't Take That Away From Me
5. Sonnymoon for Two
6. On Green Dolphin Street
7. There Will Never Be Another You
8. Love Walked In
9. Four
Sonny Rollins (ts) Ruud Jacobs (b) Han Bennink (ds)
ライブ録音 1967年5月3日

このアルバムのレーベルは、多くのビル・エヴァンスの発掘音源でも知られているResonanseで、オランダ出身の2人のリズム陣を従えてのもので、演奏は勿論のこと、スタジオでステレオ収録されている最初の4曲が素晴らしいです。
というのも、ロリンズを中央に、左寄りにベース、右寄りにドラムスが配置されていて、豪快で膨よかなロリンズのサックス音がしっかり収録されているからで、往年のロリンズは本当に素晴らしく、このスタジオ録音はその再現演奏となっています。

そのスタジオ録音ですが、ゆったりとしたテンポで、一聴してロリンズと分かるサックス音と、ハン・ベニンクのブラッシュ・ワークが素晴らしい「Blue Room」の演奏からスタートします。
続いて、アップ・テンポでルード・ヤコブスのランニング・ベースが大きくフューチャーされる「Four」に移り、後半ではロリンズとベニンクの4バースを経てテーマに戻っています。
「Love Walked In」はミディアムで、朗々と歌い上げるロリンズの演奏をたっぷり聴くことが出来るし、「Four」は3人の夫々ソロ・スペースが割り当てられていて、特にベニンクはドラムスを駆使して力演しています。

一方のライブは全てモノラル録音で、スタジオ録音に比べて音質は落ちますが、こちらもロリンズのパフォーマンスは素晴らしく、彼のオリジナル曲の断片や、ナット・アダレィの「ワーク・ソング」などを織り交ぜながら、様々なフレーズが淀みなく湧き出てきています。
なお、このアルバムでドラマーを務めているハン・ベニンクは、1960年代後半以降、ヨーロッパの前衛シーンでの活動が注目を集めますが、この収録はその一歩手前の演奏で、これも貴重な一コマとなっています。


アルバムには、演奏時のフォトを多く含んだ英文解説と和訳の冊子が付いているので、フォトの3枚を掲載しましたが、これを眺めながらだと、この演奏集を更に興味深く聴くことができます。

   


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 中本マリのライブに行ってき... | トップ |   
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

JAZZ」カテゴリの最新記事