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メンフィス出身のミュージシャン(4)

2013-07-30 | JAZZ
7月10日の「 DOWN HOME REUNION / YOUNG MEN FROM MEMPHIS 」において、メンフィス出身者で編成されたアルバムを紹介しましたが、そこに登場した人を順次紹介しています。
その第4回は「フィニアス・ニューボーン Jr.」、「カルヴィン・ニューボーン」、それに「チャールス・クロスビー」で、このシリーズは今回で最後です。

フィニアス・ニューボーン Jr.(Phineas Newborn Jr.) 
1931年12月14日 - 1989年5月26日

音楽一家に生まれたフィニアスの、最初の音楽との係りはと言えば、その土地柄故にR&Bからでした。
そしてB.B.キングが1949年に初レコーディングした際に、バックを務めたのがカルビン家で、ニューボーンがピアノを、弟のカルヴィン・ニューボーン(Calvin Newborn)がギターを、そして父親のフィニアス・ニューボーン・シニア(Phineas Newborn Sr.)がドラムを受け持ったR&Bバンドだったそうです。

フィニアスは、地元メンフィスでプロ活動を開始していますが、テネシー大学で音楽を学び、兵役除隊後はカルテットを組み、1956年にニューヨークでジャズ界にデビューしています。
彼はバド・パウエルやアート・テイタムの影響を受けていて、それらを吸収した驚異のテクニシャンで、普通のピアニストが両手でやることを片手でやることが出来、特に左手が強力で「ブルース・フォー・レフト・ハンド・オンリー」という曲もあるくらいで、他にも左手だけで演奏されたものもありました。
彼のピアノタッチは、想像力に富みエネルギッシュであり、ブルースも得意でした。
しかし神経質な性格から、1960年にLAでリリースしたレコードが不評だったことがきっかけで精神を病み、おまけにピアニストとして命ともいうべき手の怪我も災いし、1960年代中期から1970年代中期にかけては健康のために断続的な活動しか出来ず、しだいにアルコール中毒もひどくなり、1989年にメンフィスで亡くなっています。

ここで紹介する最初のアルバムは、彼のデビュー作です。
「HEAR IS PHINEAS」 ATLANTIC 1235
   
1. BARBADOS
2. ALL THE THINGS YOU ARE
3. THE MORE I SEE YOU
4. CELIA
5. DAHOUD
6. NEWPORT BLUES
7. I’M BEGINNING TO SEE THE LIGHT
8. AFTERNOON IN PARIS
PHINEAS NEWBORN jr.(p) OSCAR PETTIFORD(b) KENNY CLARKE(ds)
CALVIN NEWBORN(g/1,2,5,8)  録音 1956年5月3日 

また、ドラマーのロイ・ヘインズがリーダーとなったピアノ・トリオ・アルバムで、フィニアスがピアノを担当している「ウイ・スリー」の中に、「ダウン・ホーム・リユニオン」で演奏していた「アフター・アワース」が入っているのでこれを取り上げてみました。
ダウン・ホーム・リユニオンでは弟のカルビンのギターソロも聴かれますが、この曲に限って言えば、重量メンバーのこちらに軍配が上がると思います。
「WE THREE」 NEW JAZZ 8210
   
1. REFLECTION
2.SUGAR RAY
3. SOLITAIRE
4. AFTER HOURS
5. SNEAKIN’ AROUND
6. OUR DELIGHT
ROY HAYNES(ds) PHINEAS NEWBORN Jr.(p) PAUL CHAMBERS(ds)
録音 1958年11月14日

以下の3枚はCDで、いずれもコンテンポラリー・レーベルからのものです。
最初の「ア・ワールド・オブ・ピアノ」は彼の最良の内の1枚で、デビューから5年を経過していて、安定感があります。
2枚目、3枚目はフィニアスを最後まで支援したレイ・ブラウンと、エルヴィン・ジョーンズがバックを務めていて、この2枚にはおよそ7年の間がありますが、同じ組み合わせであることから取り上げました。
  


次はニューボーンの弟のカルヴィン・ニューボーン(Calvin Newborn )です。
彼のリーダー・アルバムは手元にありませんが、サイトでチェックしてみたところ、2005年に「UP CITY」と「NEWBORN」の2枚が発売されていて、以下のようなコメントで紹介されていました。
最初のアップ・シティのほうは、メンフィス屈指のソウルフルギターで、トーンはウェス直系である。
魅惑のメンフィス・サウンドが根底にあるファンキージャズで、まったりしたオルガン・サウンドがコテコテ系のソウルジャズ・フィーリングも加味されている。
ブルースもジャズも等しく好きな人にとってこのようなサウンドは文字通りのSuper Bad,Finest Groovy Soundと言えます。フィニアスの弟という説明も不要なくらい、カルヴィンのダウンホームなブルースフィーリ ングはもうそれだけで大きな看板に成り得ます。
派手さはない分、リアリ ティを余計強く感じる点も出色、俗にいう本物だけが持つ手応え有りです。

と紹介されているので、機会があれば一度聴いてみたいと思います。

そして最後はドラマーのチャールス・クロスビー(Chales Crosby)です。
この人のアルバムを探すのは更に難しく、たまたま雑誌の「ジャズ批評」のローランド・カークを取り上げた中に、チャールスが参加しているものを見つけましたので、ローランド・カークのCDで以下の2枚を紹介します。
 
CDの解説書を見てもメンバーの名前が書かれているだけで、チャールスのことは一切紹介されていないので、ここまでとなってしまいました。


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