あしたのブログ!趣味や日々の報告ページ

このページを活用し趣味や日々のことなどを中心に報告しています。

69年の日野皓正クインテット

2014-03-09 | JAZZ
日野皓正(tp) 1942年10月25日東京生まれ
1963年、弱冠19歳で当時最高のモダン・コンボと言われた白木秀雄クインテットに参加し、65年11月にはベルリン・ジャズ祭に出演しています。
67年11月には初リーダー作となる「アローン・アローン・アンド・アローン」を発表し、68年に菊池雅章と双頭クインテットを、同年後半には自己のクインテットを結成します。
この時期は私がジャズを聴き始めた頃と重なり、ライブ演奏を目の当たりにして、そのカッコよさにシビレたこともありました。
そのようなこともあり、彼のレコードを集め始めていた矢先、いきなり電化ロック・サウンドのアルバムが登場しました。

それが日本コロムビア・レコードのジャズ部門(TAKT)が発売した下記のレコードです。
「HI-NOLOGY」 TAKT XMS 10020 - CT
   
1. LIKE - MILES
2. ELECTRIC - ZOO
3. HI - NOLOGY
4. DUPE
日野皓正(tp) 村岡建(タケル)(ts) 鈴木宏昌(elp) 稲葉国光(elb) 日野元彦(ds)
録音 1969年7月31日

トレード・マークのサングラスを掛けた日野が、黒と銀色の2色のジャケットで発売され、彼自身のファッション性とも相俟って大ヒットしました。
ジャケットもさることながら、それまでアコースティック・サウンドで通して来たグループが、いきなり電化ロックに変わったため、それは衝撃的なものでした。
既に海の向こうでは、マイルス・デイビスがエレクトリックを取り入れたアルバム作りをしていましたが、本格的なエレクトリック・ジャズを耳にしたのは初めてだったので、その衝撃は大きかったです。

ジャケットの中は、モノクロの写真と日野のポスターだけで解説文などは一切無く、レコードからの「音」だけをじっと受け止めていました。

このアルバムは単に電化ロックだけでなく、フリー・フォームのリズムやインター・プレイも取り入れていて、この後直ぐに流行るフュージョン・サウンドにはなっていません。
そして、音楽とサウンドの両面において従来のモダン・ジャズから一歩進み、日本ジャズ界の方向性の一端を担うことになったアルバムでもありました。

時を同じくして、1970年公開された東宝映画「白昼の襲撃」の音楽は、69年9月に録音されていますが、日野皓正クインテットが映画のスライドを見ながら即興演奏して作られたもので、その中の2曲が17㎝のEP盤として発売されていました。 
  

この映画のサウンド・トラックを集めたCDも発売されていますが、映画への挿入曲のため大半は短い演奏です。
   

最近この手の音楽を聴くことは殆どありませんが、当時の証として、いつまでも記憶に残るアルバムです。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ゲッツとマリガンの共演 | トップ | 待ち遠しい春 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

JAZZ」カテゴリの最新記事