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ゲイリー・ピーコック(3)(日本でのライブ)

2020-12-13 | JAZZ
3回目は、ゲイリー・ピーコックの日本録音の中で、2人のピアニストとのアルバムを聴きました。
ポール・ブレイとの共演は、ヤマハ・ミュージック・フェスティバル主催による合歓の郷での録音です。
「JAPAN SUITE」 IAI 37.38.49
  
*JAPAN SUITE Ⅰ & Ⅱ
PAUL BLEY (p, elp) GARY PEACOCK (b) BARRY ALTSCHUL (ds)
録音 1976年7月26日

レコードは、ポール・ブレイの自主出版からのもので、A、B面を通して38分44秒に渡る演奏は、3人のインタープレイあり、4ビートありの熱演が展開されています。
前半(レコードのA面)は、リズムレスの演奏で、ポール・ブレイは、途中からピアノの弦を弾いたり、エレキピアノも使い徐々に熱が入って行きます。
このA面は、3人がそれぞれのパフォーマンスを繰り広げていく中で、次の一音はどんな展開になるのかと、興味深く聴く楽しみがあります。
レコードのB面に移っての凡そ10分間は、ゲイリー・ピーコックがソロを取り、後の2人は打楽器を使っているも、最後まで4ビートの演奏に終始しています。
最後はテープ編集されたかのように、いきなり拍手となる不自然な終わり方となりますが、聴いていて十分にイマジネーションが沸く演奏となっています。
全体を通しての印象は、ポール・ブレイのパフォーマンスが強烈な印象を与える中で、ゲイリー・ピーコックは、反対にソロもサポートも一定のペースを保っているところが良いです。

ところで、このメンバーによるFM東京のスタジオでの生演奏(デンオン・ライブステージ)が、エアーチェックで収録した4トラックのテープに残されています。
当時記録したノートから演奏されたのは3曲で、録音は1976年8月1日となっていました。
1. JAPAN SUITE
2. MEETING (Piano Solo)
3. KYOTO KICKS
現在、私の所有しているテープ・デッキは故障しており、テープと共に今でも押入れの奥で眠り続けていますが、当日演奏された「KYOTO KICKS」は、マイナー調の美しい曲だったことを今でもはっきりと記憶しています。
なお、このデンオン・ライブコンサートですが、日曜日の午後3時からの1時間、毎週ゲストを迎えての生ライブ番組で、司会は菅野沖彦さんでした。
この番組は、ジャズ、ロック、ポップスなど様々なジャンルの音楽が1973年からの8年間に渡って放送されましたが、当時は大分お世話になった内の一人です。



2枚目は、ゲイリー・ピーコックと、キース・ジャレット、ジャック・ディジョネットによるスタンダースからの1枚です。
ここに収録されている8曲は、何時のもスタンダード演奏とは異なり、次への展開に耳を凝らして聴けるところが良く、数ある日本録音の中でも好きな1枚です。
「ALWAYS LET ME GO」 ECM  UCCE-1022/3
 
1. HEARTS IN SPACE
2. THE RIVER
3. TRIBUTARIES
4. PARADOX
5. WAVES
6. FACING EAST
7. TSUNAMI
8. RELAY
KEITH JARRETT (p) GARY PEACOCK (b) JACK DeJOHNETTE (ds)
録音 2001年4月 東京

何の打ち合わせも無く演奏されたと言われる8曲は、相変わらず美しいキースのシングル・トーン、ディジョネットが珍しくブラシを多く使うパート、それに絡むピーコックのベース等々、
曲によっては30分を越えるような長い演奏もありますが、何処を取っても究極の極みの連続で、収録時間の2時間13分があっという間に過ぎていきます。
完全な即興演奏とは言え、次から次へと繰り出されるメロディアスな部分も多く、長年ソロパフォーマンスを続けてきたキースが、ここでもその真価を発揮しています。
演奏の中には、「THE RIVER」のように、ピアノ・ソロによる美しい小品(3分40秒)も含まれていて、何故か安心して最後まで聴くことが出来ます。
CD2枚目1曲目の「WAVES」は、まるで鎮魂歌のようにキースがコードを押さえながら静かなソロから始まり、その後ピーコックのメロディアスなベースが加わり、演奏開始から8分を過ぎた辺りからは3者による熱を帯びた展開へと進んで行きます。
続く「TSUNAMI」は、メロディアスな部分は無く最初から激しい演奏が続きますが、後半では波が引いたようなノン・リズムによる静寂なインタープレイとなります。
余談ですが、2000年春に開催された通信機器関連の米国展示会に行った際、メーカー数社がこの「TSUNAMI]という言葉を使っていたことを思い出します(1998年~2000年までの3年間、通信機器関連はバブルでした)が、今では使いにくい言葉になりました。

それはそうと、キース・ジャレットは、再び演奏に復帰することはできないのでしょうか。
彼の健康状態がとても気になります。


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