第166回は、サム・ジョーンズがリーダーを務めるピアノ・トリオです。
「THE BASSIST!」 INTERPLAY IP-7720
1. RHYTHM-A-NING
2. LILY
3. SEASCAPE
4. TRAGIC MAGIC
5. THE HYMN OF SCORPIO
6. BITTERSUITE
SAM JONES (b) KENNY BARRON (p, elp) KEITH COPELAND (ds)
録音 1979年1月3日
サポーターとして、数多くのアルバムに参加しているサム・ジョーンズが、ピアノにケニー・バロンを迎えての願っても無い組み合わせによる1枚です。
レコーディング場所はニューヨーク、それにエンジニアは日野皓正&リチャード・バイラーク録音の時と同じデヴィッド・ベイカー、そしてプロデューサーは妙中俊哉さんで、彼でなければこのようなアルバムは作れなかったと思います。
また、ベーシストのリーダー・アルバムですが、ピアノ・トリオと言うシンプルな編成であるからして、各々の楽器のバランスとソロが上手く配分されています。
1曲目はセロニアス・モンクのおなじみの曲で、爽快に突っ走る演奏において、サム・ジョーンズが1拍を2づつ刻むという超テクを聴くことができます。
2曲目は一転して美しいメロディの曲であり、サム・ジョーンズのオリジナルであることからベースが少し大きめの音像で録られていますが、伸びやかなベース音と、これまた軽やかでさわやかに奏でるピアノが絶品の1曲です。
3曲目はボサノバ調の曲で、ケニー・バロンはエレピを弾いており、非常にスマートな演奏ですが、中間部の力強いベース・ソロが光っています。
4曲目はケニー・バロンの趣味の良い作品で、しっかりとリズムを刻むサム・ジョーンズのベース・パターンを追えることが出来ます。そして、後半で大きくクローズアップされるキース・コープランドのドラム・ソロも一聴の値がします。
5曲目の「THE HYMN OF SCORPIO」は、ベースとエレピによるテーマの合奏でスタートし、エレピのソロにベースとドラムスの絡みが聴きどころとなっています。
6曲目の「BITTERSUITE」は、これもテーマ部でベースとピアノの合奏に、ドラマーが対比する形でスタートし、中間部はピアノが主導権を握ったプレイで進行しますが、後半で登場するサム・ジョーンズの力強いベースの長いソロがこのアルバムのハイライトとなっていて、ドラムスとの4バースを交えてエンディングとなります。
ベーシストやドラマーがリーダーとなったアルバムは、その楽器をいかに生かせるかというは重要で、時には誇張して大きくフューチャーされることがあります。
このアルバムではサム・ジョーンズが3曲を提供していますが、いずれの曲においてもそういったことは無く、ブルーミッチェルの名盤である「BLUE’S MOOD」の中のプレイ同様に、サム・ジョーンズのプレイがしっかり聴けるところが良いです。
「THE BASSIST!」 INTERPLAY IP-7720
1. RHYTHM-A-NING
2. LILY
3. SEASCAPE
4. TRAGIC MAGIC
5. THE HYMN OF SCORPIO
6. BITTERSUITE
SAM JONES (b) KENNY BARRON (p, elp) KEITH COPELAND (ds)
録音 1979年1月3日
サポーターとして、数多くのアルバムに参加しているサム・ジョーンズが、ピアノにケニー・バロンを迎えての願っても無い組み合わせによる1枚です。
レコーディング場所はニューヨーク、それにエンジニアは日野皓正&リチャード・バイラーク録音の時と同じデヴィッド・ベイカー、そしてプロデューサーは妙中俊哉さんで、彼でなければこのようなアルバムは作れなかったと思います。
また、ベーシストのリーダー・アルバムですが、ピアノ・トリオと言うシンプルな編成であるからして、各々の楽器のバランスとソロが上手く配分されています。
1曲目はセロニアス・モンクのおなじみの曲で、爽快に突っ走る演奏において、サム・ジョーンズが1拍を2づつ刻むという超テクを聴くことができます。
2曲目は一転して美しいメロディの曲であり、サム・ジョーンズのオリジナルであることからベースが少し大きめの音像で録られていますが、伸びやかなベース音と、これまた軽やかでさわやかに奏でるピアノが絶品の1曲です。
3曲目はボサノバ調の曲で、ケニー・バロンはエレピを弾いており、非常にスマートな演奏ですが、中間部の力強いベース・ソロが光っています。
4曲目はケニー・バロンの趣味の良い作品で、しっかりとリズムを刻むサム・ジョーンズのベース・パターンを追えることが出来ます。そして、後半で大きくクローズアップされるキース・コープランドのドラム・ソロも一聴の値がします。
5曲目の「THE HYMN OF SCORPIO」は、ベースとエレピによるテーマの合奏でスタートし、エレピのソロにベースとドラムスの絡みが聴きどころとなっています。
6曲目の「BITTERSUITE」は、これもテーマ部でベースとピアノの合奏に、ドラマーが対比する形でスタートし、中間部はピアノが主導権を握ったプレイで進行しますが、後半で登場するサム・ジョーンズの力強いベースの長いソロがこのアルバムのハイライトとなっていて、ドラムスとの4バースを交えてエンディングとなります。
ベーシストやドラマーがリーダーとなったアルバムは、その楽器をいかに生かせるかというは重要で、時には誇張して大きくフューチャーされることがあります。
このアルバムではサム・ジョーンズが3曲を提供していますが、いずれの曲においてもそういったことは無く、ブルーミッチェルの名盤である「BLUE’S MOOD」の中のプレイ同様に、サム・ジョーンズのプレイがしっかり聴けるところが良いです。